パッソのカスタム~走れるタウンカーに
2015/06/15
初代パッソはマーケティングはトヨタ、開発・製造はダイハツで、女性目線の車として2004年に販売が開始された小型5ドアハッチバック車になる。
現行モデルは2代目で、サイズと重量は、全長3640~3650㎜、全幅1665㎜、全高1535mm、重量910~970㎏となっている。
駆動方式はFF/4WDで、サスペンションはフロントがストラットで、リアはFFがトーションビーム、4WDがトレーリングリンクを採用している。
エンジンは1KR-FE 1.0リッター ストレート3 DOHCと、1NR-FE 1.3リッター ストレー4 DOHCがラインナップされている。トランスミッションは 全車種でCVTが搭載されている。
タウンユース仕様のサスをオールマイティーにする
パッソのサスはあくまでも女性が使うことを目的に、しかも遠出をするというよりはタウンユースを主目的にしているため、かなり柔らかめのセッティングになっている。特にちょっと紅葉を見にいこうかなという、「飛ばすこと」が目的ではない場合でも、峠に差し掛かると怖い思いをする。
特にコーナーをちょっとだけ速いスピードで抜けた後、元の姿勢に戻るまでに時間がかかり、ブワブワとした感覚が残ることに違和感がある。
これを改善するためには2つのチューンの仕方がある。1つはバネはノーマルのままにしておき、ダンパーの減衰力を伸び側・縮み側ともに締め上げて、ローススピードともども抑え込む方法。
2つ目が強化サスキットを組み込み、少し硬めのバネでローススピードをコントロールして、ダンパーの伸び側の減衰力重視のセッティングで、フラットな姿勢を維持して速く走る方法だ。
穏やかな安定感を求めるのだったら初めの方法、少し遊び心をもって車と付き合うのだったら二番目の方法をおすすめしたい。
次にどんな車もそうなのだが、動的なボディー剛性の強化をすることで、サスの動きをほぼ設計値通りにすることができる。これによって、タイヤが路面を掴む能力は格段に上がるため、ハンドリングには好影響が出る。
リジッドカラーを入れてサブフレームと基本構造のボディーの結合を高め、ソリッドで一体感のある車体にすると、目的は達成できる。
もともとの車のつくりにもよるのだが、これは車になれていない人でも判るケースが多いので、満足度の高いカスタマイズになる。
フットブレーキを過多に使う女性向けにブレーキの熱対策
郊外や山道に入り長いくだりの連続使用をするとき、運転慣れしていない女性ほどフットブレーキを多用する傾向は強い。中にはブレーキペダルから足を離さない、つまり年中ブレーキを引きづるようなことを、無意識にしている女性ドライバーも見受ける。
こうなると、ブレーキが受ける熱の影響は、強くて頻度の高い使い方をするスポーツドライビングと、そう大きく変わらないかもしれない。そこでここは熱対策をしておくことをおすすめしたい。
耐フェード性の高いパッドを使い、高沸点タイプのフルードに交換する。これだけで、一応の熱対策はできる。もし、ブレーキペダルの有効ストロークが多少小さくなることに違和感がなければ、ラインをステンレスメッシュで補強をしたものに交換すると、高温・高圧で膨らむこともなくなるので、ペダルのタッチもコントロールもやりやすくなる。
動的なボディー剛性の強化とサスの強化、そしてブレーキの強化はパッケージとしてとらえて、同時にカスタマイズすることをおすすめしたい。
少しだけエアロの力を借りてドレスアップ
ノーマルのパッソは女性目線で企画されているから、決して引き締まった感じではない。これにきわめて控えめなエアロの3点キットを装着して、少しだけ引き締まったイメージを与えたい。
人間のイメージで言うと「女性アスリート」のように、女性らしいのだが躍動感のあるボディーという感じをめざしたい。このタイプのエアロは、そう多くはないので画像をよくチェックして決めていただきたい。
ホイールはシンプルなスポークタイプや、ディープリムデザインのものが比較的イメージに合うので、おすすめをしておきたい。
タイヤも悪戯心で、ホワイトレターを入れてみるのも、ちょっと面白いかもしれない。扁平率の高い、厚みの少ないタイヤはどちらかというと男性目線なのだが、これを女性目線の車に付けてしまうミスマッチも、なかなか面白いとおもう。
アクササリーで実用的にする
抜入れた傘を収納するグッズや、その他女性らしいアイディアで室内を整えてみることもいいかもしれない。
便利グッズを上手につかって、奥さまや彼女がくつろげる空間を提供してあげることも、必要なのがパッソだろうと思う。