SAIのカスタム~過不足のない走りに「チョイ足し」しエアロで個性を
2015/04/10
SAIは2009年10月に市場投入された車で、レクサスHS250h(以下HS)とは姉妹関係にある車だ。プラットファームやフロントドアなどを共有しているが外見上、あまり似ているようにみせないところがトヨタらしい。
サイズと重量は全長4,605mm、全幅1,770mm、全高1,495mm、重量1.570~1,590kg。
駆動方式はFFで、サスペンションレイアウトはフロントがストラット、リアはダブルウイッシュボーンと言うオーソドックスなものだ。
エンジンは2AZ-FXE型 2.4L 直4 DOHC 16V、ボア×ストロークは88.5mm×96.0mm、パワートルクは、150HP/6000rpm、19.1kg-m/4400rpm、電気モーターは、2JM型 交流同期電動機、143HP、27.5kg-mという仕様になっている。
良好なバランスを保って少し走りにこだわる
SAIの走りの評価は高いのだが、ハードな突っ込みをしたときのフロントの挙動や、ちょっと荒れた路面で起こるフロアーの振動などを解消したい。こういった現象の原因の多くはボディー剛性に起因するところが多く、コーナリングフォースにもかかわる。
ボディーとサブフレームの締結を固めてソリッドな状態にして、フロントの挙動を収め、アンダーフロアーに補強材を入れて振動矯正すると、ハンドリングに与える印象は大きく変わる。
サスペンションキットの製品ラインナップはそう多くはないが、選択肢に不自由しないていどにはそろっている。
あまりバネを硬くして突っ張ったようなセッティングを避けて、強化品の中でもバネは柔らか目を選び、ダンパーの減衰力とスタビライザーで姿勢をコントロールするセッティングをすると、扱いやすいし速く走れる。あたりは柔らかいが強い足腰を実現してくれるので、ボディー剛性の補強とセットでカスタマイズすることを、ぜひおすすめしたい。
不足は感じないが物足りないブレーキをカスタマイズ
何か物足りないブレーキはある意味では国産車らしいのだが、足回りやボディー剛性のカスタマイズで「キレ」が出てきた走りにはふさわしくない。
高剛性対向4ポッドのキャリパーを入れて耐フェード性の高いパッドに交換、さらに高沸点タイプのフルードに交換、ステンレスメッシュで補強をしたラインを入れればかなりタフで強力なブレーキにすることができる。
効きはもちろん高温になった時のタッチや、フェード・ヴェーパロック対策も万全なので、長いくだり出の連続使用などでも威力を発揮してくれる。
ブレーキに信頼感を持てるということは、ドライビングに余裕と安心感を持てることになるので、ぜひおすすめのカスタマイズになる。
ほかのことはやらなくてもボディー剛性と足回り、そしてこのブレーキのカスタマイズは絶対おすすめのカスタマイズになる。
エクステリアをカスタマイズ
SAIには派手さや存在を強調するような特徴はない。エアロパーツキットを装着してイメージアップをしたい。
エアロキットも数は多くはないが、選択肢に困るほど少なくはない。自分の求めるイメージに沿ったキットを選び、取り付ければノーマルとはかなり違ったイメージに仕上げることができる。TRDなど、イメージの参考になるキットがあるので、画像をチェックしてみるといいと思う。
次にタイヤとホイールを交換して、さらにトータルのイメージを出したい。
インチアップホイールを選ぶのだが、シンプルなスポークタイプを選び、全体のイメージの合わせることをお勧めしたい。スポークの窪んだ部分に黒の塗装がしてあり、表面になる部分が鏡面仕上げになっているものなどが、イメージ的には合うと思う、
タイヤは扁平率の大きな厚みの少ないものを選ぶのだが、サスを強化品にしてあるためトレッド部分のあたりが柔らかいものを選びたい。
ボディー剛性の強化をしてあるので、サスがタイヤを路面に押し付ける能力が高まってくるため、タイヤのハイグリップに頼らなくてもいいため、ここは路面からのあたりに選択肢を絞ってもいいと思う。
これでエクステリア全体のバランスがとれるので、かなり印象度の高い仕上がりになるので、ぜひおすすめをしておきたいカスタマイズになる。
シートを交換して走りに合わせる
オリジナルのシートはそこそこ高級感もあり悪くはないのだが、サポートが今一つ物足りない。やはりバケットタイプのシートに交換して、ハイGに備えることがカスタマイズカーの基本になる。
最近ではこういったスポーツタイプのシートも選択肢が増えているので、ショップで相談をするといいと思う。
シートのサポート能力が向上すると走りまでも変わるので、ぜひおすすめしておきたい。