SX4のカスタム~達者な走りにエアロで個性を
SX4は2005年からスズキが製造・販売をしている、クロスオーバータイプのコンパクトSUVとセダンになる。
サイズと重量は、全長4115~4490㎜、全幅1730~1755㎜、全高1545~1605㎜、重量1180~1250㎏となっている。
駆動方式はFF/4WD で、サスペンションはフロントがマクファーソンストラットで、リアはトーションビームを採用している。
エンジンはM15A 1.5リッター ストレート4 DOHC VVTと、J20A 2.0リッター ストレート4 DOHC がラインナップされている。トランスミッションは4速ATを搭載している。
スイフト譲りの走りをさらに煮詰める
セダンもSUVもスイフト的な走りをするので、タウンユースからワンディングまで結構スポーティーに走ってくれるが、ノーマルの限界はある。
サスの強化と動的なボディー剛性を高めて、高いハンドリンを得る。サスのセッティングは少しだけバネを硬くしてスタビライザーとの相乗効果で、ロールをコントロールしていく。強いバネの固有振動を、強力なダンパーの減衰力で抑えて姿勢をコントロールする。こんなセッティングができれば粘りのある足腰にできるから、扱いやすく速い走りができる。
サスを設計値に近い動きをさせるためには、車体を紙の上だけではなく動的な場面でも剛性を高めたい。サブフレームと基本構造のボディーの締結度を高め、アンダーフロアーに前後ともブレーズを入れれば強固な車体にできる。これでボディー自体の余計な動きが極端に少なくなるので、サスのジオメトリーは設計値に近い動きをするようになる。
結果的にタイヤが路面をトレースする力はノーマルの比ではなくなるので、ハンドリングはかなり違ったものにすることができるのだ。
サスとの相乗効果で高いハンドリングを示すようになるので、満足度の高いカスタマイズになる。
ブレーキ性能を上げる
関東の箱根や日光、関西の六甲山ドライブウエイなどのような、車のブレーキには過酷なシチュエーションは、日本中に数えきれないほどある。
個々を涼しい顔をしてこなせるブレーキにすれば、ふつう考えられる範囲では破たんを起こすことはないといえるだろう。
まずフェードとヴェーパロック対策をする。耐フェード性の高いパッドに交換して、フルードも高沸点タイプにすればこれはクリアーできる。コスト的にもそう高価なものではない。
しかし高温・高圧による膨張・変形をしてしまうラインのままでは、深く踏み込まなければ効きを得られないため、微妙なペダルコントロールは難しくなる。これにはステンレスメッシュで補強をしたラインを入れて、対応をするといい。
剛性の高いラインを入れると、高温・高圧による膨張・変形はほとんどしないため、普通に踏み込んで効きを得られるから、ペダルコントロールも普通にできるのだ。
さらに高いストッピングパワーを得るのだったら、対向4ポッドの高剛性キャリパーを入れてやるといい。ローターを挟んで対向しているピストンが、あらゆる局面でパッドで両側からローターを挟み付けるから、安定した強力なストッピングパワーを得ることができる。これはローターが熱変形でもしない限り続いてくれるから、ドライバーは高い信頼感と安心感を得ることができるのだ。
サスの強化とボディー剛性の補強、そしてブレーキの強化はパッケージとしてとらえて、同時にカスタマイズをしていただきたい。
ジウジアーロにしては地味なデザインに個性を
イタルデザインがデザインを担当したのだが、何となく物足りないように思える。これをエアロパーツで変えることは、そう難しいことではない。
特にSUVの方には個性的なイメージを強く出せるキットがあり、イメージを強く表現することが可能ななる。
タイヤとホールで全体をまとめるのだが、鏡面仕上げをしたシンプルなデザインのスポークタイプなどが、イメージを壊さないで個性を表現できるのだ。
あとはややビジュアル的にも機能的にもプアーなシートを、スポーツタイプのバケットシートに交換すると、満足度のたかいカスタマイズができる。
ついでにシートベルトを幅広でカラフルなものにして、ステアリングをアルカンタラなどのような、バックスキン風の材質に替えるとかなりハードなイメージになるから、おすすめをしておきたい。