ウイングロードのカスタム~ハンドリングの良さを生かしてチューンアップ
初代「ウイングロード」が誕生したのは1996年だった。当時は「サニーとADバン」を統合した形で市場投入されていたようだ。
現行モデルは3代目となっていて、プラットフォームは「ティーダ」などと共通の「ニッサンBプラットフォーム」を採用している。ティーダが実質的なサニーの後継車種だとすると、ウイングロードの立ち位置は現在も変わっていないといえる。
サイズは全長4415mm 、全幅1695㎜、全高1495㎜~1505㎜、重量1180~1300kgという数値になっている。
エンジンはHR15DEとMR18DEの2機種を選べる。駆動方式はFF/e-4WDで、サスペンションはフロントがストラットで、リアは4WDとZVがマルチリンクでそのほかの車種はトーションビームを採用している。トランスミッションは4速ATとCVTが車種によって使い分けられている。
優れたハンドリングに磨きをかける
ウイングロードは優れたハンドリング性能を示す。これをややローダウンさせてスプリングを少し硬くし、ダンパーの減衰力を上げたセッティングにすると、よりロールスピードを抑えることができるので、かなり速く走ることが可能になる。
そのうえでボディーとサブフレームの締結をしっかりさせて、アンダーフロアーに縦方向の動きを規制するために、パワーブレイズを入れておくとかなり高次元の剛性を得ることができる。これをやっておくと、まるで違う車に乗っているようにも感じることができる。
人によっては「サスペンション付のゴーカート」みたいだ、という表現までする場合もあるので、試す価値はあると思う。自然なフィールの電動パワステと相まって、かなり楽しいハンドリングを楽しめると思う。
絶対にやっておくべき!ブレーキ強化
ブレーキが効かない車ほど怖いものはなく、サスをいじってボディー剛性に手を入れて楽しい車にしたら、ブレーキをやっておくことが重要になる。
常套手段なのだが、対抗4ポッドの高剛性キャリパーに交換、耐フェード性の高いパッドを入れて、高沸点タイプのフルードに替えて、ステンレスメッシュなどで補強をしたラインに交換すると、ストックの状態では味わえないブレーキにすることができる。
高温、高圧でも膨らむことが最小限度に抑えられたラインと、高剛性キャリパーの威力はかなりすごく、効きもタッチも満足のいくものにすることができる。
エンジンにカツを入れる
このエンジンは回ってはくれるが走り屋には少し物足りないし、くわえて足回りとボディーの補強、ブレーキの強化をしたのだからかなり速く走るポテンシャルを得ているから、あとはエンジンパワーを上げることになる。
吸排気系の高効率化をしてからその仕様に合った燃調にすることと、空き領域を使ってパワーとトルクを得るために、ロムの書き換えをしておくといいと思う。
カムを変えたりしていないので、全回転域でパワーもトルクも厚みを出せるので使いやすいエンジンにすることができる。
ドレスアップで個性を光らせる
せっかくほかのウイングロードに走りで差を付けられるようになったのだから、エアロパーツキットをフルで付けて、個性を表現したいところだ。
この車に合ったエアロパーツは、数もあるしイメージもさまざまあるので選択肢には不自由することはないと思う。
エアロで身を固めたら、インチアップホイールと扁平率の大きいタイヤで足元を決めたい。タイヤはあたりの柔らかいほうが、乗り心地には貢献してくれるはずだ。
ホイールはメッキのディッシュタイプ以外は、案外どれでもフィットしてくれるが、スポーク系のメッシュがいいかもしれない。
バケットシートで最終武装
シートをバケットタイプのものに交換して、走る・曲がる・止まるをコントローするドライバーに対するカスタマイズをすることで、ほぼ完ぺきにほかのウイングロードに差を付けることができたことになる。
シートの良し悪しは車の性格まで違った感覚になるので、ぜひやってみていただきたいと思う。