マーチのカスタム~ルーズな外観をシャープに変身
初代マーチは1982年に発売が開始されていたから、その歴史は2013年現在で31年になる。コンパクトハッチバックとして、トヨタ:スターレットと市場を二分していたこともある。現行モデルは4代目になっていて、202102年から市場を継承している。
サイズと重量は、全長3780㎜、全幅1665㎜、全高1515~1525㎜、重量940~1040㎏となっている。駆動方式はFF/4WDで、サスペンションはフロントがストラットで、リアがトーションビームを採用している。
エンジンはHR12DE 1.2リッター ストレート3 DOHC を、トランスミッションはCVTを搭載している。
不足気味なロードホールディングを補う
このクラスの車の大半はちょっと強めのアンダーステアに終始するのだが、マーチはその発生速度域が低く、最終的にリアがブレイクして帳尻を合わせようとするのだが、ラインをトレースすることは困難を伴う。つまりかなりプアーなどーどホールディング、ということになるのだ。
こういう車はロードホールディングを高めてやれば、かなりこういった面を解消できるので、強化サスを組み込む必要がある。バネレートをやたらに硬くしないで、強化スタビライザーと高い減衰力のダンパーの力に依存するセッティングが好ましい。
しなやかで粘り強く路面をとらえ、しかもスタビの力でロールをコントロールしてダンパーで姿勢が乱れないようにコントロールできれば、かなり走りやすいセッティングにすることができる。
次にサブフレームと基本構造のボディーの締結度を高め、ソリッドで一体感のある車体にして、前後のアンダーフロアーに前後ともブレーズを入れれば、相当強固なボディーにできる。これで、サスは設計値に近い動きをするようになるので、タイヤが路面をとらえる力はノーマルの比ではなくなる。
ハードブレーキン時のフロントの挙動や、コーナリングスタビリティーは飛躍的によくなるので、ハンドリングのフィールはちょっと違う車に乗っている感覚になる。
強化サスとの相乗効果は高いものになるので、おすすめのカスタマイズになる。
ブレーキも強化してバランスを取る
タウンユースや高速の巡航程度では何の問題もないブレーキでも、ワインディングに入るととたんに弱点を露呈するケースが多い。特に長いくだりの続くシーンでは熱による影響で、フェードやヴェーパロックが顔を出すことがある。
耐フェード性の高いパッドに交換をして、高沸点タイプのフルードを使い、ステンレスメッシュで補強をしたラインを入れればほぼ対策はできたことになる。
強化ラインは高温・高圧による膨張・変形を防いでくれるので、ノーマルのラインのようにユニットの温度が上がった時に、奥まで踏まないと効きを得られず、コントロールも難しくなるということはほとんどなくなる。いつでも安心して、普通に使うことができるようになる。
あとはもっと高く安定したストッピングパワーを得たいのなら、対向4ポッドの高剛性キャリパーに交換をすれば、どんな局面でも安定した力強いストッピングパワーを得ることができる。
対向型のピストンは、いつでも確実にローターをパッドに両方向から挟み込んでくれるから、安対して強力な制動力を発揮してくれる。ローターが熱変形でもしない限り、この効果は変わらない。
高い信頼性と大きな安心感を得られる、心強いカスタマイズになる。サスの強化とボディー剛性の補強、そしてブレーキの強化はパッケージとしてとらえて、同時にカスタマイズすることをおすすめしたい。
エアロでシャープさを演出
マーチは個性的ではあるがシャープさには欠けるデザインだ。もっと言ってしまうとやや女性的ともいえる。これを生かしつつエアロキットでシャープさを与えてみよう。
かなり数多くのラインナップがあるので、なかには族車的なイメージになるものもあるので、選ぶときには注意をして選ぶことが必要になる。外見のまとめ役はホイールで、今風のレトロ感を出すのだったら、黒のメッキを下バナナスポーク等もおすすめのホイールになる。
あとはビジュアル的にも機能的にもプアーなシートを、スポーツタイプのバケットシートに交換すると、満足度の高いカスタマイズにすることができる。
エンジンは少しかったるので、吸排気系の高効率化とロムの書き換えによる、ライトチューンをすることでカツを入れたい。