MPVのカスタム~エアロで個性を出し走れるクルマに
初代MPVは1998年に発売が開始された、ミニバンにジャンル分けされる車になる。2006年からは現行モデルの3代目が市場を継承している。
サイズと重量は、全長4860~4870㎜、全幅1850㎜、全高1685㎜、重量1720~1950㎏となっている。
駆動方式はFF/4WDで、サスペンションはフロントがマクファーソンストラットで、リアはマルチリンクを全車が採用している。
エンジンはL3-VE 2.3リッターストレート4 DOHCと、L3-VDT 2.3リッターストレート4 DOHC 直噴ターボがラインナップされている。トランスミッションは4AT/5AT/6ATを車種によって使い分け、搭載をしている。
ワインディングの走りを磨く
タウンユースや高速巡航ではかなり安定感が高く、少しあたりが硬い程度なので文句のつけようはない。ワインディングでも同様に、普通に走れば文句はないと思う。しかし、もうちょっと速く走りたいという要求に応えようと思うと、ちょっと不足気味なのだ。
少しだけ硬めのバネと強化スタビライザーを組み込みロールスピードを抑え、強力なダンパーの減衰力で姿勢変化をコントローするような、しなやかなセッティングが好ましい。キットやパーツはかなりラインナップをされているので、ショップの方に好みをいって選べばいいと思う。
次に動的なボディー剛性を高めて、サスがほぼ設計値通りに動いてくれて、タイヤが路面をつかむ力を最大限に引き出したい。
サブフレームと基本構造のボディーの締結度を強化して、ソリッドで一体感のある車体にする。そのうえでアンダーフロアーに前後とも補強材を入れ、ストラットタワーバーを追加してやると、かなり動的なボディー剛性は高まり、強固なボディーにすることができるから、目的は達成できる。
これでハンドリングのレベルは、ノーマルでは得られないフィールを与えてくれる。ハードブレーキング時のフロントの挙動や、コーナリングスタビリティーが高まった結果、コーナリング中の微舵修正などは、別次元の感覚を得られる。
満足度の高いカスタマイズになるので、おすすめをしておきたい。
ハンドリンを変えたらブレーキも変える
ブレーキもタウンユースや高速巡航程度の使用頻度と強度では、ほとんどなんの問題も出ないと思うのだが、いざ長いくだりでの連続使用などのしちになると、ドライバーは怖い思いをするケースが出てくる。
熱対策とペダルタッチの変化に対応して、安定した強力なストッピングパワーを得ることが必要になるので、対向4ポッドの高剛性キャリパーを使い、耐フェード性の高いパッドに交換して、高沸点タイプのフルードを入れる。そのうえでステンレスメッシュで補強をしたラインを組み込むと、目的は達成できる。
対フェード性、対ヴェーパロック対策、ラインが高温・高圧による膨張・変形をしなくなるので、パダルタッチの対策はこれで十分になる。
対向型のピストンはどんな局面でもしっかり、パッドでローターを両面から挟んでくれるので、安定した強力なストッピングパワーを得ることができる。ローターが熱変形でもしない限り、このフィールは続いてくれるから、高い信頼感と安心感を得ることができる。
強化サスと動的なボディー剛性の強化、ブレーキの強化はパッケージとしてとらえて、同時にカスタマイズすることをおすすめしたい。
エアロで大人の個性を出す
メーカーでは「日本刀」のイメージを狙ったというデザインなのだが、見様によってはちょっとダルな感覚に見えてしまう。
これを改善するためにはエアロパーツキットのお世話になることが必要になる。ラインナップはかなりあるので、フロントの膝下にデザインポイントのあるものを選ぶと、効果的にイメージを変えられる。全体的にあまり尖がった感じにしないで、大人のイメージを狙いたい。
ホイールはスポークタイプで、スポークがデュアルになったタイプがおすすめになる。デニッシュタイプにもなかなかいい感じのものもあるので、ブレーキの冷却効率に影響がなければ、それを選ぶこともいいと思う。
他には機能的にプアーなシートを、スポーツタイプのバケットシートに交換して、機能面とビジュアル面を満足させるカスタマイズをすることをおすすめしたい。
できればシートベルトも幅広で、カラフルなものにするとハードなイメージを盛り上げることができる。