ベリーサのカスタム~走れるセッティングを施してみる
ベリーサのカスタム~走れるセッティングを施してみるベリーサは廃止されたファミリアとデミオの間隙を埋めるために開発された、国内市場専用の車種で、2004年からはつばいをされている5ドアワゴンタイプのコンパクトカーになる。
サイズと重量は、全長3975㎜、全幅1695㎜、全高1530㎜、重量1100~1170㎏となっている。駆動方式はFF/4WDで、サスペンションはフロントがストラットで、リアがトーションビームを採用している。
エンジンはZY-VE 1.5リッター ストレート4 DOHC で、4速ATを搭載している。
乗り心地重視のセッティングを変える
性格上タウンユースであることは間違いなく、遠出にしても高速を使ってCITY TO CITYという使い方になる程度なので、乗り心地重視のセッティングになっている。
しかし素性としてはいいものがあり回頭性もよく、ワインディングを嫌うこともない。これを煮詰めてオールマイティーな車にすることは、そう難しくはない。
サスを少し固めてスポーティーな方に振りたい。バネレートを少し上げて、強力なダンパーの減衰力との相乗効果でコントロールをできるようにする。セッティングによってはタックインも可能になるので、ショップの方と相談をしてみるといいと思う。
次にサブフレームと基本構造であるボディーとの結合を強化して、ソリッドで一体感のある車体にする。そのうえでアンダーフロアーに、前後ともブレースを入れればサスはほぼ設計値通りのジオメトリーを発揮してくれる。
これでタイヤが路面をトレースする能力は飛躍的に上がり、ノーマルとは違うレベルのハンドリングを得ることができる。
サスの強化との相乗効果は高く、満足度の高いカスタマイズになるのでおすすめをしておきたい。
耐熱ブレーキにする
タウンユースや高速の巡航では問題のないブレーキでも、ワインディングの長いくだりというシーンになると、かなり酷使をされている状態になってしまう。
フェードやヴェーパーロックが起こりやすいのが、残念なのだが現状のブレーキだといえるの顔しれない。
これは耐フェード性の高いパッドを入れて、高沸点タイプのフルードに交換をする。そのうえでステンレスメッシュで補強をしたラインに交換すれば、ほぼ熱対策はできたことになる。
フェードやヴェーパーロックは、パッドとフルードでカバーして、ラインが高温・高圧で膨張・変形して奥まで踏まないと効かないという怖さは、高剛性のラインが解消してくれるからだ。
さらに効きを求めるのだったら、対向4ポッドの高剛性キャリパーを奢れば、どんな局面でも対向しているピストンがパッドをローターに挟み付けてくれるから、安定した強力なストッピングパワーを得ることができるようになる。
この4点強化をするとローターが熱変形でもしない限り、安定した信頼感の高いブレーキにすることができる。
強化サスとボディーとの結合を強化、それとこのブレーキの4点強化をひとつのパッケージとしてとらえ、同時にカスタマイズすることをおすすめしたい。
どうせならモアパワーを実現する
エンジンパワーは1.5リッターながら113PS/6,000rpm・14.3kg-m/4,000rpmを発生するので、かったるい感じではない。しかし足がしっかりして、強力なブレーキを得るともっとパワーが欲しくなる。
吸排気系の高効率化を図り、このスペックに合わせて燃調を取り直し、空き領域をつかえるようにロムを書き換えるというライトチューンで、体感できる程度のパワー・トルクを手に入れることはできる。
このときにマフラーの中間パイプが太すぎると、低速トルクがスカスカになることがあるので、ショップの方とよく相談をしたほうがいい。
エンジン本体をいじらないで、それなりの効果があるのでおすすめなカスタマイズになる。
タイヤとホイールでイメージを強く
エアロはビジュアル的にはそれなりの効果が出るから、好みで装着をすればいいと思う。あまり極端なイメージではなく、少し目立つかな程度にする方がいいと思う。
またわざとエアロを付けないで、タイヤとホイールだけのドレスアップにすることも、なかなか面白い。少しBMWミニに似ているこの車を、あまりゴテゴテさせないでさらりと決めることができるのは、タイヤとホイールになる。
何となくレトロなイメージを持つこの車には、単純なバナナスポークのホイールもよく合う。ただ今風に、黒メッキしたバナナスポークも、ボディーカラーによっては合うので、慎重に選んでいただきたい。
あとはホールド性の悪いシートを、スポーツタイプのバケットシートに交換して、ホールド性とビジュアル効果を高めることもおすすめになる。