5ナンバーサイズミニバンの買取相場比較(ヴォクシー・セレナ・ステップワゴン)
目次
5ナンバーサイズミニバンの買取市場
今やファミリーカーの定番となった5ナンバーサイズのミニバン。
相変わらず新車販売も好調で、単なるブームではなくなったようです。
中古車においても人気車種であるのは変わりなく、新車では手が届かなくても2~3年落ちで新車のコンパクトカー程度の価格になれば、容易に買うことも可能になります。
そのため、買取りにおいても非常に高い価格が提示される傾向があります。
それでは車種によってはどうなんでしょうか。
ミニバンすべてが高い買取り相場なのか?それとも低い相場の車種もあるのでしょうか?新車選びにおいて手放すときのことも気になりますし、現在ミニバンを所有している人は、手放すタイミングも気にしなければなりません。
デザインにおいて差別化は少ないため、ユーザーの評価するポイントは広さと使い勝手の良さというミニバンにとっての実用性、そして燃費ですが、新車ほどカタログ燃費を気にしない中古車ユーザーにとっては、室内の広さとシートアレンジの方が重要視され、同じ車種でも年式によっての違いが問題となります。
そこで、トヨタのミニバン3兄弟の一番の売れっ子であるヴォクシーと、人気急上昇中の日産セレナ、そしてホンダのステップワゴンというミニバン御三家の買取り相場を比較してみました。
5ナンバーサイズミニバンの買取相場表
ヴォクシーV | セレナG | ステップワゴンG | |
---|---|---|---|
新車価格 | 247.6 | 263.7 | 229.6 |
2016 | 185.0 | 180.0 | ・・・ |
2015 | 190.0 | 104.0 | 166.0 |
2014 | 176.0 | 105.0 | 145.0 |
2013 | 131.0 | 86.0 | 115.0 |
2012 | 114.0 | 69.0 | 108.0 |
2011 | 102.0 | 57.0 | 92.0 |
トヨタ ヴォクシーの買取市場
中古車でも定番中の定番
ヴォクシー/ノア/エスクァイアの3兄弟の中でも飛び抜けた人気があるのがヴォクシー。
新車販売においては常に上位に食い込んでいますが、言い方を変えればノアとエスクァイアは常にセレナ以下、不振といわれているステップワゴンと同程度の販売成績でしかありません。
しかし、中古車市場ではヴォクシーとノアの人気の差はほとんどありません。
目先のデザインより程度の良さを重要視する中古車ユーザーにとっては、ヴォクシーとノアは同じ車種。
その結果買取り相場にはほとんど差はありません。
両車の違いで目立つのはボディカラーで、ホワイト系が圧倒的に多いノアに対して、ブラック系が中心のヴォクシーはファミリー層に敬遠されることもあります。
知名度と信用度の高さから、ミニバンの購入を考えている人が最初に検索するはずで、ミニバン全体で見た買取り相場では、各年式でトップクラスの価格を示しています。
ハイブリッド車の評価はガソリン2.0L車に対して価格差以上ではなく、むしろ4WD車の評価の方が高くなっています。
ヴォクシーの買取相場表
V | V 4WD | ハイブリッドV | |
---|---|---|---|
新車価格 | 247.6 | 263.8 | 282.8 |
2016 | 185.0 | 208.0 | 207.0 |
2015 | 190.0 | 208.0 | 208.0 |
2014 | 176.0 | 189.0 | 194.0 |
2014年1月 | V | V 4WD | ・・・ |
新車価格 | 257.1 | 276.1 | ・・・ |
2013 | 131.0 | 164.0 | ・・・ |
2012 | 114.0 | 146.0 | ・・・ |
2011 | 102.0 | 130.0 | ・・・ |
日産 セレナの買取市場
トヨタ3兄弟を上回るミニバンになれるか?
2016年にフルモデルチェンジされて以来、ヴォクシーを上回る人気を誇るセレナは、現行型に限って言えばヴォクシー相当の評価を受けています。
そして相場には表れていませんが、「プロパイロット」装備車は当然、その付加価値はプラスされるはずです。
セレナの人気は現行モデル以前から根強く、前モデルでは、ヴォクシー/ノアも買わぬ仕様なのに、子育てファミリーに向けたイメージ戦略が浸透されていることと、ガラスエリアの広い解放的な室内が高評価を得ています。
しかし、買取り相場となるとヴォクシーを下回ってしまいます。
あまりに流通量が多いせいか、燃費においてライバル差をつけられたせいなのか。
その代わりハイウェイスター系は評価が高く、買取り時に相場以上の価格を提示される可能性が多くなっています。
このまま現行モデルの人気が続くようなら、買取り相場においてもヴォクシーと同じレベルで推移しそうですが、気になるのは予定されるe-Power車の導入。
単なるハイブリッドなら変化はありませんが、ノートで好評なe-Power車になれば人気が集中し、一気に買取り市場にも多くのセレナが流れ込んで、供給過多に陥る可能性があります。
セレナの買取相場表
G | G 4WD | ハイウェイスターG | |
---|---|---|---|
新車価格 | 263.7 | 290.3 | 278.8 |
2016 | 180.0 | 208.0 | 186.0 |
2016年8月 | 20S | 20G | 20G S-ハイフ゛リット゛ |
新車価格 | 208.0 | 279.3 | 256.0 |
2015 | 104.0 | 151.0 | 135.0 |
2014 | 105.0 | 152.0 | 136.0 |
2013 | 86.0 | 125.0 | 110.0 |
2012 | 69.0 | 105.0 | ・・・ |
2011 | 57.0 | 91.0 | ・・・ |
ホンダ ステップワゴンの買取市場
現行モデルより高い前モデルの人気
ステップワゴンが苦戦している理由は、ダウンサイジングされたパワーユニットではなく、そのエクステリアデザインだといわれています。
先々代で失敗したように、角を絞り込んだデザインをフロントに採用したことで、小さく見えてしまうのです。
広さを求めるミニバンユーザーには初見で広さを感じられず、候補から外されてしまうようです。
また、自慢のわくわくゲートを装備するための、リアデザインも重たく下がっているような印象になるのも欠点とされています。
それでも新しい機種として相場は高めに設定されており、中古車ユーザーの評価は上々です。
比べてみれば、ライバルより広く、シートアレンジも豊富であり、フロアとステップ高の低さはセレナと比べたらかなり低く、実用性は上だと感じられるでしょう。
全モデルの人気は高く、新車でも現行モデルを上回る台数を売り上げていました。
中古車ユーザー-が狙うのはこのタイプで、現行モデルと変わらぬ室内スペースと使い勝手、そして燃費も大差ないのですから現行モデルを探す必要はありません。
新型が思ったほど売れないのは、前モデルが良く出来ていて、それを上回る価値が見出せないのかもしれないことかもしれません。
ステップワゴンの買取相場表
G | G 4WD | B | |
---|---|---|---|
新車価格 | 229.6 | 251.6 | 211.8 |
2016 | ・・・ | ・・・ | ・・・ |
2015 | 166.0 | 190.0 | 166.0 |
新車価格 | G Eセレクション | G Eセレクション | G |
2015年4月 | 222.0 | 250.5 | 208.3 |
2014 | 144.0 | 114.0 | 145.0 |
2013 | 114.0 | 146.0 | 115.0 |
2012 | 120.0 | 141.0 | 108.0 |
2011 | 107.0 | 107.0 | 92.0 |
5ナンバーサイズミニバンの買取相場まとめ
191,618台。
この数字はトヨタのミニバン、ヴォクシー/ノア/エスクァイアの2016年度の年間販売台数の合計で、登録乗用車ではプリウスに次ぐ数字で、アクアをもしのいでいるのです。
そしてそのヴォクシーを3月の単月だけで4千台近く上回る販売台数を見せています。
このように新車販売において、まだまだミニバンブームは続いており、ファミリーカーの定番中の定番になっています。
そのブームは中古車市場にも広がり、旧型となっても見た目のデザインも変化が少なく、広い室内も新型と変わらないために人気車種になってきました。
現在、中古車市場では、軽自動車、SUVといった車種とこの5ナンバーサイズクラスのミニバンが人気車種となっていますが、中でもミニバンのブームは長いため流通する数も多く、供給過多となりつつあるのが懸念されます。
そして、さすがに飽きられてきたことと、新車で新たな潮流となっているコンパクトミニバンが今後ミニバンの主流になることがあれば、相場にも影響する可能性がありますが、当分の間は、ヴォクシーをはじめとするこのクラスは高いリセールバリューであることは間違いないようです。