トヨタの5ナンバーミニバン3姉妹の買取相場比較(ノア・ヴォクシー・エスクァイア)
2017/03/07
目次
ミニバン3姉妹の買取市場
ミニバンブームといわれて久しいのですが、まだまだミニバンの販売に衰えは見られません。
特に、ノア3姉妹と呼ばれるトヨタの5ナンバーサイズミニバンシリーズは、3車合計すると2016年の累計販売台数で「プリウス」と並び、12月の月間販売台数では「プリウス」を凌ぐ約14,000台となって軽自動車を含む国内新車販売において、もっとも多く売れた車種となるほどの人気振りです。
この変わらぬ人気は、現行モデルに設定されたハイブリッド車による23.8㎞/Lのクラストップの低燃費の魅力であり、3車合わせてトヨタ全店で扱われるということも要因でしょう。
これだけ人気がありるモデルですから、買取り市場でも高い価格が出ることは容易に想像できます。
買取られた車を販売する中古車店でも、高い人気と知名度、そしてトヨタのミニバンに対する信頼から、ハイブリッドだけでなく全てのグレードが売れ筋商品となり、多少高値でも実際によく売れています。
新車では、「シエンタ」などのコンパクトミニバンに人気が移りつつありますが、中古車市場での需要はまだまだ続くと見られており、特にリセールバリューの高いトヨタの3姉妹を現在お乗りの方にとっては当分安心できるはずです。
ミニバン3姉妹の買取相場比較表
ノアG | ヴォクシーV | エスクァイアX | |
---|---|---|---|
新車価格 | 244.7 | 244.7 | 240.0 |
2016年式 | 174.0 | 191.0 | 187.0 |
2015年式 | 166.0 | 188.0 | 189.0 |
2014年式 | 162.0 | 179.0 | 188.0 |
前モデル | G | V | |
新車価格 | 257.1 | 257.1 | |
2013年式 | 133.0 | 137.0 | |
2012年式 | 122.0 | 127.0 | |
2011年式 | 114.0 | 119.0 |
ノアの買取市場
3姉妹の中では、この「ノア」と「ヴォクシー」初代からのベース車であり、取り扱うカローラ店がキャブオーバータイプのワゴン時代から膨大な数を売ってきた車種です。
したがって買い取り事情、中古車市場においてもっとも多く流通しているのも「ノア」なのですが、近年「ヴォクシー」の人気が「ノア」を圧倒しており、新車販売においては倍近い差になることもあります。
しかし、買取り市場ではある程度の人気が加味され、一部上級モデルで多少「ヴォクシー」の方が高値になることはあっても、基本的には同価格の評価であり、両車の間に大きな価格の差は無いと思っていいでしょう。
ユーザー層が「ノア」の場合は100%ファミリー層なので、お子さんなどが使い倒して室内が汚損するケースがあり、外観よりも減点要因が多いケースもあります。
ノアの買取相場表
G | X | X 4WD | ハイブリッドX | |
---|---|---|---|---|
新車価格 | 244.7 | 228.5 | 247.6 | 271.4 |
2016年式 | 174.0 | 178.0 | 190.0 | 217.0 |
2015年式 | 166.0 | 172.0 | 180.0 | 205.0 |
2014年式 | 162.0 | 169.0 | 172.0 | 197.0 |
前モデル | G | X | X 4WD | Si |
新車価格 | 257.1 | 199.0 | 220.9 | 240.0 |
2013年式 | 133.0 | 108.0 | 111.0 | 146.0 |
2012年式 | 122.0 | 98.0 | 107.0 | 128.0 |
2011年式 | 114.0 | 92.0 | 103.0 | 120.0 |
ヴォクシーの買取市場
「ノア」よりも多く売れているのがネッツ店扱いの「ヴォクシー」です。
年々その差が広がっていて、最近では倍近く離れている月もあります。
「ヴォクシー」の人気の理由はスポーティな面構え。
ミニバンユーザーは圧倒的にファミリー層が多いのですが、ファミリーカー然としたデザインよりも、このようなイメージのデザインの方が人気があるのは「アルファード/ヴェルファイア」でも見受けられます。
歴史のあるカローラ店よりも、比較的顧客の年齢が低いネッツ店の特徴として、若いユーザーの高い購買意欲という要因もあります。
買取り市場においても、相場価格こそ「ノア」と大きな差はありませんが、相場に+アルファされる可能性は多いと思います。
特に特別仕様車の”煌(きらめき)”の人気は高く、中古車店でも欲しがる車種のために非常にリセールバリューが高いのです。
そして「ノア」との大きな差はボディカラーで、「ヴォクシー」に限ってはブラックが高額買取りの必須条件と言ってもいいでしょう。
ハイブリッド車に関しては各車の差はほとんどなく、車の性格上「ヴォクシー」の強みであるスポーティーさは影響が少ないようです。
ヴォクシーの買取相場表
V | X | X 4WD | ハイブリッドX | |
---|---|---|---|---|
新車価格 | 244.7 | 228.5 | 247.6 | 271.4 |
2016年式 | 191.0 | 162.0 | 208.0 | |
2015年式 | 188.0 | 182.0 | 190.0 | 207.0 |
2014年式 | 179.0 | 166.0 | 180.0 | 199.0 |
前モデル | V | X | X 4WD | ZS |
新車価格 | 257.1 | 199.0 | 220.9 | 240.0 |
2013年式 | 137.0 | 114.0 | 136.0 | 149.0 |
2012年式 | 127.0 | 101.0 | 123.0 | 132.0 |
2011年式 | 119.0 | 88.0 | 83.0 | 114.0 |
エスクァイアの買取市場
現行モデルから加わった3車種目の「エスクァイア」は、これまで5ナンバークラスのミニバンをラインナップしていなかったトヨタ店とトヨペット店が取り扱っています。
登場からまだ3年目ということで、買取り市場に出回ることも少なく、相場自体も他の2車と区別はあまりつきません。
このモデルのみ高級感を前面に押し出すため、グレード設定が異なり、安価なグレードは存在していません。
そのことがネックとなり、人気も知名度も低いようです。
この知名度の低さは、ネットで検索するのが当たり前となった中古車探しにおいて、車名で検索してもらえないというハンデをおう事になります。
中古車業者では「ノア」や「ヴォクシー」で検索すると、それらといっしょに「エスクァイア」もヒットするような状況です。
相場自体は変わらないのですが、アクの強いデザインはファミリー向けではなく、両販売店の年齢層の高い方に向けた使用でもあるため、系列の中古車店ぐらいでしか見受けられません。
もし、買取りを希望されるなら「Tアップ」のようなトヨタ系の買取り店も候補に入れた方が良いでしょう。
エスクァイアの買取相場表
X | X 4WD | ハイブリッドX | |
---|---|---|---|
新車価格 | 240.0 | 259.0 | 281.8 |
2016年式 | 187.0 | 198.0 | 206.0 |
2015年式 | 189.0 | 195.0 | 216.0 |
2014年式 | 188.0 | 195.0 | 216.0 |
相場比較まとめ
2016年8月に日産が「セレナ」がフルモデルチェンジを行い、自動運転機能「プロパイロット」を備えたことで話題を集め、このクラスで単独首位を守っていた「ヴォクシー」もトップの座を失いました。
この「セレナ」が買取り市場に出回るのは先の話しですが、数多くの「セレナ」が買取り、下取りに入ってくるためにミニバン全体が供給過剰気味になっています。
「セレナ」は2017年1月にもミニバントップの座についたことから、中古車市場に本格的に流通するのはこれから、さらに夏には「e-power」搭載の予定もあり、低迷が続くホンダの「ステップワゴン」にもハイブリッド車が追加設定される情報もあります。
また、トヨタの3姉妹も夏にはマイナーチェンジが予定されることで巻き返しを図ることは十分予想され、さらに、「シエンタ」「フリード」のコンパクトミニバン人気もあり、ミニバンの買取り下取り市場、そして中古車市場が飽和状態になりかねません。
そうなるとさすがのミニバン人気も値下がりする可能性があります。
特に絶対数の多い「ノア/ヴォクシー」の影響は大きいので、今後の相場の変動には十分な注意が必要です。