ハイブリッドセダンの買取相場比較(カムリ・SAI・アコード)
2017/03/07
目次
ハイブリッドセダンの買取市場
「カムリ」は北米市場を主なマーケットとする車種のために車幅が広く、さらに国内では高級セダンとして位置付けられるためハイブリッド専用車となって車両価格も割高な設定となっています。
そのために日本国内の新車市場では、主要なクラスにあてはまらず、数多く売れる車種とはなりませんでした。
同じように北米市場を主要マーケットとするホンダの「アコード」も、国内へはハイブリッド専用の高級セダンとなっており、日本国内では多くの販売が望めないセダンにおいては国内専用車を投入せず、コストを抑えて海外仕様を利用するのが国内メーカーの常套手段になっています。
台数のあまり出ていない車種ですが、車そのものの評価は高くその価値は認められていますが、中古車ユーザーは同じハイブリッド車ならもっと燃費の良い「プリウス」を選ぶのが普通であり、「カムリ」クラスは売りつらい車種であることは間違いのです。
では実際に「カムリ」の買取り市場はどういったことになっているのか、ライバルである「アコード」、そしてトヨタのもう一つのハイブリッド専用セダンの「SAI」との比較を交えて調べてみました。
ハイブリッドセダンの買取相場表
カムリ ベースグレード |
SAI Gパッケージ |
アコード LX |
|
---|---|---|---|
新車価格 | 289.5万円 | 305.7万円 | 347.6万円 |
2015 | 190万円 | 177万円 | 147万円 |
2014 | 172万円 | 167万円 | 153万円 |
2013 | 146万円 | 160万円 | 137万円 |
2012 | 126万円 | 94万円 | 万円 |
2011 | 117万円 | 86万円 | 万円 |
カムリの買取市場
北米市場においてはベストセラーカーとして名高い「カムリ」ですが、こと日本国内ではベストセラーには程遠い車種となっています。
もともとは「カローラ」「クラウン」の間に位置するFFセダンという認識がユーザーに根強く、「カムリ」=高級セダンとは思えないのも売り上げが伸びない要因となっています。
事実北米では気楽に乗れる実用セダンであって、けっして高級車ではないのでインテリアなどは日本の高級車の基準からすると物足りません。
その変わり余裕のある広くて快適な室内スペースなのですが、新車価格で300万円以上するクルマとしては「クラウン」のような満足感は得られません。
買取り市場での評価については、同じコンセプトの「SAI」との比較が分かりやすいのですが、各年式で「SAI」を上回っています。
知名度においては「カムリ」の方が圧倒的に上であり、ハイブリッドと組み合わされる2.5Lエンジンも2.4Lの「SAI」より新しく車自体も少し新しいことなどで差が付いています。
それでもトヨタ製ハイブリッド車の買取り相場は高く、不人気のセダンであっても買取り価格は高値だと言えるでしょう。
グレードによる差はほとんどないため、リセールバリューを考えたならベースグレードがもっとも優れているといえます。
カムリの買取相場表
ハイブリッド | Gパッケージ | レザーパッケージ | |
---|---|---|---|
新車価格 | 289.5万円 | 301.9万円 | 361.9万円 |
2015 | 190万円 | 197万円 | 231万円 |
2014 | 172万円 | 178万円 | 204万円 |
2013 | 146万円 | 152万円 | 172万円 |
2012 | 126万円 | 133万円 | 162万円 |
2011 | 117万円 | 123万円 | 156万円 |
SAIの買取市場
「カムリ」と似たようなハイブリッド専用セダンの「SAI」は、「カムリ」が導入されたことによりなぜ存在するのかわからない車種というのがユーザーの思うところでしょう。
決定的な違いは「カムリ」が日本向けに手直しされた北米向けモデルなのに対して、「SAI」は「プリウス」のセダン版として登場した国内専用車種であることです。
「プリウス」で物足りなかった、室内の広さや上質感を持たせたために日本人好みの高級セダンという造りが随所に見られます。
のちに「カムリ」がハイブリッド専用セダンとして導入されるとは考えていなかったとも言えます。
「カムリ」より発売年度が古く、2.4Lエンジンとハイブリッドシステムの組み合わせは「SAI」以外では「エスティマハイブリッド」があるだけで、最新のパワーユニットとは燃費等に差があります。
買取り市場ではそれらを考慮して「カムリ」よりも低い相場になっています。
一度もモデルチェンジされていないのは買取りに置いて好材料ですが、知名度の低さや「プリウス」がその後大きく生まれ変わっていて、もはや「プリウス」のセダン版という看板も通用しなくなっているのは商品価値が下がってしまう要因になっています。
グレードの差もほとんどないといっても良いようです。
SAIの買取相場表
S | G | G Aパッケージ | |
---|---|---|---|
新車価格 | 305.7万円 | 363.8万円 | 400.9万円 |
2015 | 177万円 | 209万円 | 208万円 |
2014 | 167万円 | 191万円 | 201万円 |
2013 | 160万円 | 181万円 | 195万円 |
2012 | 94万円 | 103万円 | 113万円 |
2011 | 86万円 | 100万円 | 113万円 |
アコードの買取市場
「アコード」も「カムリ」同様に北米市場でのホンダの主力モデルであり、日本国内へはハイブリッド専用の高級セダンとして導入されています。
2013年に「アコードハイブリッド」としてデビューした現行モデルは、日米共通のボディに「SPORT HYBRID(スポーツハイブリッド) i-MMD」が搭載されJC08モード30.0㎞/L という低燃費性能で登場しました。
しかし、「カムリ」と同じく販売は低迷し、その要因は低燃費性能がまったく意味をなさない、385万円からという「カムリ」や「SAI」以上の「クラウン」クラスの価格設定なのです。
買取り相場は流通量が極端にすくないために相場自体が流動的ですが、2015年型が激しく下落していることからも、
買取り時にかなり安くしないと売れるかどうかわからない車種のレッテルを張られているようです。
それ以前の年式では落ち込みが少ないのは、もとの車両価格から考えてこれ以上はさげられないという底値の値付けであると思われます。
車としては優れていてもここまで評価が低いとユーザーとしては災難ですが、中古車で優良で安いセダンを探すなら、「アコードハイブリッド」は絶対にオススメできる車種といえます。
アコードの買取相場表
LX | EX | |
---|---|---|
新車価格 | 347.6万円 | 371.4万円 |
2015 | 147万円 | 157万円 |
2014 | 153万円 | 164万円 |
2013 | 137万円 | 148万円 |