エスティマなど低床ミニバンの買取相場比較(オデッセイ・MPV)
2017/03/07
目次
低床ミニバンの買取市場
現在のミニバンブームでは、コンパクトクラスの「シエンタ」や「フリード」、5ナンバーサイズの「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」「セレナ」「ステップワゴン」、Lサイズの「ヴェルファイア/アルファード」という大小3つのクラスで定着しており、「エスティマ」に代表される背が低くスタイリッシュなタイプの需要は多くありません。
しかし、機能性や燃費といった新型車が出るたびに優劣が決まるミニバンにおいて、個性的なデザインが魅力の「エスティマ」は、現行モデル誕生から11年を過ぎても色あせることがありません。
特に新車市場と異なり、中古車市場ではこの11年の間に発売された多くの「エスティマ」が流通しており、ミニバンの中でも非常に人気の高い車種となっています。
それではこの「エスティマ」の買取り相場はどうなのか?ライバルとなる「ホンダオデッセイ」と「マツダMPV」との比較も含めて調べてみましょう。
低床ミニバンの買取相場比較表
エスティマX2.4 | オデッセイ2.4B | MPV 23S | |
---|---|---|---|
新車価格 | 266.5万円 | 237.1万円 | 257.1万円 |
2015 | 201万円 | 188万円 | 153万円 |
2014 | 181万円 | 168万円 | 119万円 |
2013 | 155万円 | 153万円 | 112万円 |
2012 | 109万円 | 107万円 | 127万円 |
2011 | 82万円 | 76万円 | 108万円 |
2010 | 72万円 | 59万円 | 76万円 |
エスティマの買取市場
現行エスティマの登場は2006年ですから、すでに11年が経過しています。
すでに2回のフルモデルチェンジを受けても不思議ではないモデルサイクルですが、2016年にマイナーチェンジを受けたことから当分は現行モデルがまだ販売し続けるはずです。
このことは買取り相場においては大きな意味を持ち、つまり11年前購入した「エスティマ」も去年購入した「エスティマ」も同型の現行モデルということになります。
通常なら少なくても一度、あるいは二度目のフルモデルチェンジもされていてもおかしくないのですから、その場合前々モデルという価値の低いモデルになるはずです。
したがって、現行モデルであるということが「エスティマ」の高い買取り価格を支えている要因になっています。
もちろん「エスティマ」自体も評価が高く人気のあるモデルであることは間違いありません。
箱型が主流のミニバンの中で個性的なエッグフォルムのスタイリングは、それ以前もそれ以降にも存在しない古さを感じさせないスタイリングであることが最大の魅力です。
設計が古い分、低床化された最新モデルよりも床は一段高く、ルームも低めなために「アルファード」のような開放感はなく、ガソリンエンジンもトヨタの中では他に「SAI」だけが採用する一時代前のものです。
グレード別の買取り相場では、新車では人気がない3.5L車も特に買取り価格は悪くなく、最も数の多い2.4L車、E-Four と呼ばれる後輪にもモーターを備えるタイプのハイブリッド車も、新車時の価格差以上に差はありません。
全車を通じてエアロモデルの「アエラス」の人気が高く、新車において全車が「アエラス」になったように、「アエラス」以外の標準車とは買取りにおいて差が大きくなる傾向です。
しかし、実際には売れ筋の2.4L車やハイブリッド車が相場以上の評価が期待出来るのに対して、燃費の負担が大きい3.5L車の買取りは厳しく、相場以上の好条件を期待するのは難しそうです。
エスティマの買取相場表
アエラス3.5 | X2.4 | ハイブリッドアエラス | |
---|---|---|---|
新車価格 | 301.6万円 | 266.5万円 | 386.8万円 |
2015 | 197万円 | 201万円 | 272万円 |
2014 | 200万円 | 181万円 | 250万円 |
2013 | 175万円 | 155万円 | 223万円 |
2012 | 116万円 | 109万円 | 211万円 |
2011 | 116万円 | 82万円 | 154万円 |
2010 | 102万円 | 72万円 | 134万円 |
オデッセイの買取市場
セダンなど乗用車のプラットフォームを流用した低全高ミニバンの元祖である「オデッセイ」ですが、現行「エスティマ」が登場してから販売台数は減少、さらに「ステップワゴン」がホンダの主力ミニバンとして台頭してからは目立ちない存在になっていました。
しかし、2013年に現行モデルとなってからは販売台数も増え、2016年には待望のハイブリッドが追加設定されると
ライバルの「エスティマ」と肩を並べるまでになっています。
両側スライドドアを装備するなど機能性が高くなった現行モデルは買取り市場でも評価も高く、相場自体も「エスティマ」を上回る高い水準となっています。
上級装備の「アブソルート」が人気の中心で、ハイブリッド車の相場は出ていませんが、ガソリン2.4L同様に「アブソルート」の人気が高いでしょう。
前モデルはスライドドアを採用せず1,220mmと極端に低い全高と、低床化されているとはいえ現行モデルより60mm高いステップ高など、ミニバンとしての機能性はかなり劣りますが、独特のスタイリングはあきらかに「ステップワゴン」タイプのミニバンとは差別化され、「オデッセイ」らしさが際立っていました。
新車販売においては振るわなかったモデルですが、買取り相場で「エスティマ」を下回ることもなく、「エスティマ」よりも若いユーザー、特に男性を中心に根強い人気を集めています。
オデッセイの買取相場表
2.4B | アブソルートEX4WD | |
---|---|---|
新車価格 | 237.1万円 | 355.2万円 |
2015 | 188万円 | 240万円 |
2014 | 168万円 | 220万円 |
2013 | 153万円 | 201万円 |
2012 | 107万円 | 117万円 |
2011 | 76万円 | 102万円 |
2010 | 59万円 | 66万円 |
MPVの買取市場
マツダ製ミニバンの不調は深刻で、「ビアンテ」に続いてついにこの「MPV」もラインナップから消滅してしまい、残るのは「プレマシィ」のみという状況で、その「プレマシィ」も廃止まで秒読みの段階に入っており、他の車種同様に次期モデルは存在しません。
鼓動デザインとクリーンディーゼルのマツダ製ミニバンを見てみたかったのですが、当面は中古車市場でしか見られなくなりそうです。
「MPV」の買取り相場は特徴的で、2013年式以降の高年式車では「エスティマ」や「オデッセイ」に比べて大きく落ちこんでいますが、2010、2011年式では逆に高いという状況です。
2006年という発売次期は現行の「エスティマ」と同じでモデルの評価も高かったのですが、様々な改良を行ってきた「エスティマ」と異なり、ほぼ変更無しでモデルの劣化を食い止められなかったことが買取り価格の低さに現れているといって良いでしょう。
また、売れないがために大幅値引きを連発した旧マツダの販売方針の弊害も無視できません。
最近の値引きゼロ制作により新機種の買取り相場が高くなっているのと対照的で、購入する際には得したつもりでも、手放す時にはそれ以上に損してしまう車種の代表ともいえます。
MPVの買取相場表
23S | 23S 4WD | Lパッケージ | |
---|---|---|---|
新車価格 | 257.1万円 | 281.9万円 | 295.2万円 |
2015 | 153万円 | 153万円 | 153万円 |
2014 | 119万円 | 119万円 | 119万円 |
2013 | 112万円 | 112万円 | 112万円 |
2012 | 127万円 | 112万円 | 112万円 |
2011 | 108万円 | 116万円 | 万円 |
2010 | 76万円 | 93万円 | 72万円 |