個性派コンパクトカー買取相場比較(カローラルミオン・フィットシャトル・キューブ・ベリーサ)
2015/07/17
「カローラルミオン」は2007年から販売されており、トヨタの乗用車ラインナップでは異例の長寿モデルです。カローラシリーズとはいえ、北米ブランドの「サイオンxB」をベースとするコンポ―ネントを採用するため、他のカローラシリーズがモデルチェンジをする中、基本構造は変わらず販売され続けている車種です。
このような長寿モデルの場合、買取価格はどうなるのでしょうか?新車販売が低迷しているの影響で、買取価格も低くなってしまうのでしょうか。あるいは、現行モデルということで高い相場になるのでしょうか。もちろん「カローラルミオン」のモデルの評価も気になります。
そこで、「カローラルミオン」と同じようなライフサイクルの長い車種として、日産「キューブ」とマツダ「ベリーサ」。コンセプトの近いホンダの「フィットシャトル」を買取価格の比較をしてもます。
目次
個性派コンパクトカー買取相場比較表
車種名 | カローラルミオン1.5X | カローラルミオン1.8S | カローラルミオン1.8S 4WD |
---|---|---|---|
新車価格 | 160.9万円 | 189.5万円 | 207.5万円 |
2014年式 | 112.0 | 130.0 | 145.0 |
2013年 | 102.0 | 116.0 | 130.0 |
2012年 | 94.0 | 103.0 | 116.0 |
2011年 | 87.0 | 94.0 | 106.0 |
2010年 | 79.0 | 84.0 | 96.0 |
2009年 | 54.0 | 71.0 | 87.0 |
2008年 | 46.0 | 63.0 | 80.0 |
車種名 | キューブ15X | フィットシャトル15X | ベリーサL |
---|---|---|---|
新車価格 | 146.0万円 | 166.6万円 | 160.6万円 |
2014年式 | 79.0 | 92.0 | 99.0 |
2013年 | 70.0 | 85.0 | 85.0 |
2012年 | 56.0 | 80.0 | 71.0 |
2011年 | 47.0 | 75.0 | 59.0 |
2010年 | 44.0 | 47.0 | |
2009年 | 37.0 | 40.0 | |
2008年 | 36.0 | 8.0 |
トヨタ カローラルミオン
新車販売より中古車市場で人気のある不思議な魅力を持つ車
発売から8年を経過し、新車販売も他の新規機種の陰に隠れてしまった感のある「カローラルミオン」ではあるが、買取相場はそれらの不安を打ち消すかのような高値を維持している。新車価格が元々割高なこともあるが、年度ごとの落ち幅も少なく、デビュー当時の2007年式でも十分な買取価格を維持している。通常は排気量の大きいモデルは燃費の悪さを懸念されて、排気量の少ないモデルより買取価格は低くなりがちだが、「カローラルミオン」び関しては、1.8L車の方が1.5L車より良い相場を示している。スペースの関係で記載していませんが、「コローラフィルダー」よりも高いのです。特に4WDの評価が高く、新車時の価格差が2008年式でもそのまま残っている。
現行車種であること、個性的なエクステリアであることが高い評価を受ける理由なのか、ファミリータイプや実用一点張りの車種が多い中、あえて無骨な見た目の同車が若者に受けているのだろうか。たしかに、新車では購入する候補には入らないが、中古車選びをするならば、展示場で妙に存在感のある同車は、確かに「アリ」だろ思ってしまう
不思議な魅力が備わっている。
カローラルミオンの下取り相場と値引き交渉のポイント | I LOVE 自動車 2015-07-17
日産 キューブ
気が付けばもう7年目 古くても尚評価は高い個性派
この「キューブ」も息の長いモデルであり、現行モデルは発売から7年を経過。主役の座は「ノート」にすっかり移っている。しかし、買取相場は比較的高く「カローラルミオン」との比較でも、新車価格を考えると同等といっていいでしょう。個性的な箱型のエクステリアは7年を経過しても、他に類似する車はなく、知名度も高い。「カローラルミオン」との決定的な相違点は、国内専用車であることにつきます。使い勝手や快適性では大きく上回っています。このあたりが中古車市場でもある程度の人気を呼び、買取価格においても評価される理由でしょう。
マツダ ベリーサ
流れに取り残された上質な一台
2004年から生産・販売をし続けるこの車をご存じの方はどの位いらっしゃるでしょうか。すでに10年を超える超のつく息の長いモデル。ベースとなったのは当時の「デミオ」。元々10年はモデルチェンジしないでも商品価値が下がらないモデルとして、かつての「ユーノス」ブランドのような高品質な造り込みをした車種。しかし、その10年も過ぎると、確かに他のコンパクトカーとは異なる上質感は健在だが、メカニカルな部分は一世代も二世代も古くなってしまい、新車ではめったに売れない車種となっている。では買取相場はどうかというと、高い価格とは言えません。旧型のパワーユニットと4ATの組み合わせでは燃費も期待出来ず、コンパクトカーを求める中古車ユーザーにも価値は見出されないようです。しかし、程度のいい個体が多く、大幅値引き販売を行ってきた車種としては圧程度の評価はされている。
ホンダ フィットシャトル
フルモデルチェンジに左右されそうな人気車
「フィットシャトル」は3月に生産・販売を終了したということで、2015年夏頃のフルモデルチェンジ発売予定の新型を待つばかり。ここで問題なのは現行モデルの買取価格である。現行モデルは新車での人気のまま高値で推移しているが、次期モデルはダウンサイジングされたターボエンジンが搭載されるなど、大変革が行われる予想のため、人気が沸騰することで下取り買取りされる現行車種が大量に発生し、相場が下がる恐れがあります。また、大幅な変更で評価が良ければまた、下がる可能性も秘めています。次期モデルを狙っている方も、他社への代替を考えている方も、手放すタイミングに注意されることが必要となります。
取りあえず今のところは安心できる「カローラルミオン」
新車ではとても購買意欲がわかない車種も、買取相場は非常に高い場合もありますが、それは車種の魅力次第。「カローラルミオン」はそのいい例です。最新の低燃費性能と比べる必要のない中古車市場では、個性的な外観と、使い勝手のいいラゲッジスペースなど、燃費以外の魅力がアピールできます。「ベリーザ」ほど古いモデルになると、最低限の装備であるCVTすら採用されておらず、その効能は置いといても、「CVTじゃないのか?」というだけで見向きもされないことになってしまいます。
買取り相場の高い車を選んで乗る事には異論もありますが、手放す際には他界にこしたことはありません。「カローラルミオン」を所有されているオーナーのみなさんにとっては、取りあえず安心して頂いてもいいでしょう。