軽スーパーハイトワゴン買取相場比較(スペーシア・タント・N-BOX・デイズルークス)
2015/06/02
買取市場では、相変わらず軽自動車は高い人気です。中でもスーパーハイトワゴンと呼ばれる背の高く、スライドドアを装備した車種は、好調な新車販売を背景にして中古車市場でも需要が高く、買取相場も高値を維持しています。そこで、この軽スパーハイトワゴンクラスをスズキ 「スペーシア」を軸に、買取という観点から比較することにしました。新車販売の影響が買取金額にも反映されているのでしょうか。
買取相場比較表
メーカー名 | スズキ | スズキ | ダイハツ | ダイハツ |
---|---|---|---|---|
車種名 | スペーシア L | スペーシア L4WD | タント L | タント L 4WD |
新車価格 | 117.0万円 | 128.2万円 | 111.4万円 | 122.9万円 |
2015年式 | 90.0 | 99.0 | 86.0 | 96.0 |
2014年 | 78.0 | 88.0 | 78.0 | 89.0 |
2013年 | 64.0 | 71.0 | 77.0 | 87.0 |
2012年 | 54.0 | 67.0 | 59.0 | 73.0 |
2011年 | 48.0 | 60.0 | 55.0 | 64.0 |
2010年 | 44.0 | 56.0 | 55.0 | 64.0 |
2009年 | 43.0 | 55.0 | 42.0 | 49.0 |
メーカー名 | ホンダ | ホンダ | 日産 | 日産 |
---|---|---|---|---|
車種名 | N-BOX G | N-BOXG 4WD | デイズルークスS | ルークスE |
新車価格 | 118.0万円 | 129.5万円 | 118.1万円 | 118.5万円 |
2015年式 | 85.0 | 99.0 | 85.0 | |
2014年 | 80.0 | 94.0 | 80.0 | |
2013年 | 77.0 | 91.0 | 60.0 | |
2012年 | 75.0 | 89.0 | 56.0 | |
2011年 | 72.0 | 86.0 | 50.0 | |
2010年 | 45.0 | |||
2009年 | 40.0 |
スズキ スペーシア
新車販売は伸びないがクラス全体の高買相場に助けられる
「スペーシア」となった現行モデルは、安全装備を充実させた最新バージョンこそ評価は高いものの、デビューした2013年式は「タント」「N-BOX」に差が出ている。前モデルとなる「パレット」は、同クラスのライバル「ダイハツタント」と比較しても低いということはないが、「N-BOX」には年式が遡るにつれ大きな差を付けられる。
軽スパーハイトワゴンクラスにおいてはダイハツに次ぐキャリアを持つスズキだが、このクラスでは完全におくれをとっており、「パレット」がユーザーに浸透する前に、名称を「スペーシア」に変更したことが裏目に出たため知名度は低く、「タント」のように強力な訴求ポイントがないことが欠点だ。それでも軽スパーハイトワゴンクラス全体の買取相場が高いために、実感としてライバルより低いと感じられないでしょう。
ダイハツ タント
古くなるほど「N-BOX」には大差を付けられる
軽スパーハイトワゴンというクラスを作り上げたこのクルマは、ユーザーへの浸透度も高く、クルマに詳しくない人でも知っているほど知名度は高い。その要因は前モデルから採用された「ミラクルオープンドア」につきる。子育て中の主婦層には圧倒的な人気で、中古車市場でも購入の決め手につながるキラーアイテムである。
ライバルの「スペーシア」「デイズルークス」とはほぼ同じ買取相場で、新車販売での差ほど買取り相場では差が出ていない。しかし、「N-BOX」には届かず2011年式では15~20万円ほどの差が付いている。中古車市場では若いユーザーも多く、あまりに女性的、主婦的な「タント」「スペーシア」よりも、若い男性層にも人気のあるスポーティーな「N-BOX」の需要が多いことになっている。
ホンダ N-BOX
新車同様に買取相場でもリード
「N-BOX」も登場から4年がたち中古車市場にも多くの在庫が出回り始めました。大ヒットした新車の登場から3年目あたりから一気に中古車市場に出てくると、査定価格が大きく落ちると言われていますが、現状でもその気配はありません。まだフルモデルチェンジを行っていない現行車種であることが、年度が古いほど相場が良い理由と思われます。
懸念材料があるとすれば、フルモデルチェンジが迫っている事。今でもこれだけ売れている同車のフルモデルチェンジでは大量の乗り換えが発生し、今まで以上の買取が発生し、在庫がダブ付くことが予想されます。しかも高い価格で買い取られるので、さすがにその状況によっては一気に下落せざるを得ないことに。今後は手放すタイミングが重要になるでしょう。
日産デイズルークス/三菱 ekスペース
今のところクラス平均の相場、評価はこれから
軽スーパーハイトワゴンクラス最後の参加者となった日産三菱連合軍の「デイズルークス/ekスペース」。軽自動車に普通乗用車の上質感を持ち込んだ独自のクルマ作りが注目されています。買取相場においては、現行モデルはまだデビュー日も浅く、評価はこれからだろう。
今のところ他社ライバルとの比較でも差はなく、スーパーハイトワゴン全体の高評価を享受している状況。「デイズルークス」に限っては「ルークス」が前モデルとなるが、こちらはOEM元のスズキ「パレット」と同額で、「N-BOX」よりはかなり下回っている。モデルの中でも「ハイウェイスター」「ライダー」という上級装備モデルはこの相場とは異なり、各車のカスタムと比較されます。
「ekスペース」には前モデルにあたるスーパーハイトワゴンは存在せず新規参入になり、買取相場は「デイズルークス」に準じているとみられるが、その知名度は低く実際の買取現場では「デイズルークスに多少の差があると見ていいでしょう。
当分は高値相場が期待される
「スペーシア」に代表される軽スーパーハイトワゴンクラスの買取り相場は、全体的に高値で推移しており、これらのオーナーにとって次の代替時に極めて心強い愛車といえるでしょう。中でも高い人気を誇る「N-BOX」は「N-BOXスラッシュ」など派生車種も多く登場し、ブランド力を高めています。ダイハツは「ウェイク」というこのクラスに入れていいか悩む新機種を投入しており、この車種が今後高評価を得てくると、他社も追随して類似車種が投入されて、スーパーハイトワゴン市場全体の構図が変化する可能性もあります。
対するスズキは新車販売において、「ワゴンR」と「ハスラー」が好調で、「アルト」も好発進する中「スペーシア」だけが思うように伸び悩む現状が、そのまま買取り相場に反映した結果のようです。
結論としては当分はクラス全体として高い買取価格は続くでしょう。特にどの車種においても4WDの需要は高く、買取価格に大きく影響しています。