ステーションワゴン買取相場比較(カローラフィールダー・フィットシャトル・ウイングロード)
2015/06/02
「フィルダー」は「アクシオ」と違い、そのラゲッジスペースが特徴のステーションワゴン。一時期にはブームとなって各社が設定していたものの、近頃は「カローラフィルダー」意外には数車種を残すのみです。人気が他のクラス、例えばミニバンやSUVに移っていることが原因とされています。それでは買取り相場ではどうなっているのでしょうか。人気を反映して低くなってしまったのでしょうか。そこで買取りという側面からライバル車種と比較してみました。
買取比較では、「カローラフィルダー」はハイブリッド車と1.5、1.8LのNA車では状況が大きく異なり、一つの車種としては括れません。そこで、それぞれ分けてそれぞれのライバルと比較することにしました。
1.カローラフィルダーハイブリッドとライバルとの買取比較 シャトル相手に意外と苦戦するフィルダー
2.カローラフィルダーNA1.5、1.8Lとライバルとの買取比較
カローラアフィルダーハイブリッドとライバルとの買取比較
買取相場比較表
メーカー名 | トヨタ | トヨタ | ホンダ | ホンダ |
---|---|---|---|---|
車種名 年式 | カローラフィルダーハイブリッド | カローラフィルダーハイブリッド G | フィットシャトルハイブリッド | フィットシャトルハイブリッド C |
新車価格 | 198.5万円 | 206.1万円 | 180.4万円 | 175.2万円 |
2015年 | 160.0 | 173.0 | ||
2014年 | 141.0 | 160.0 | 153.0 | 142.0 |
2013年 | 132.0 | 153.0 | 155.0 | 146.0 |
カローラフィルダーハイブリッド
まだ歴史の浅い「 カローラフィルダーハイブリッド」と「フィットシャトルハイブリッド」であるが、弱冠「フィットシャトルハイブリッド」の方が買取相場が良くなりそうな状況です。中古車市場ではオーソドックスなステーションワゴンだと、商用車のイメージが強く、売れ足が鈍いということかも知れません。「シャトル」の方は、一見ステーションワゴンに見えず、乗用車を探すユーザーには抵抗なく受け入れられるのだと思われます。しかし、「アクシオ」との比較では同じ相場なので、「カローラ」自体の人気が「フィットシャトルハイブリッド」を下回っているともいえます。
フィットシャトルハイブリッド 高相場もモデルチェンジまで
「フィット」シリーズの中でも人気のある「フィットシャトルハイブリッド」は、フルモデルチェンジした「フィット」に対して旧型のイメージがどうしても付きまとい、新車販売では苦戦していながらも、中古車市場では「カローラフィルダーハイブリッド」を年式によっては上回る相場を示している。しかし、同車もいよいよフルモデルチェンジが近ずいているため、相場は変動する兆候を見せている。キープコンセプトのモデルチェンジなら大きな上下はないのですが、パワーユニットも含め大幅に変更される様子。しかも、ハイブリッドが設定されないという情報もあるため、現行モデルの相場にはかなり影響が出そうだ。
ハイブリッド神話が通じない「フィルダー」とモデルチェンジに翻弄されそうな「シャトル」
「アクシオ」同様の相場と言っていい「フィルダー」。セダンより使い勝手のいいステーションワゴンがもっと高い相場になると思われたが、ハイブリッドを求めるユーザー層とワゴンを求めるユーザー層は根本的に違いそうです。トヨタ製ハイブリッド車の高い相場も、全ての車種にあてはまるわけではなさそうです。一方「シャトルハイブリッド」は、フルモデルチェンジ次第で大きく動く予感。ハイブリッドより新パワーユニットの方が評判が良ければ、大きく下がるという事も考えられます。
カローラフィルダーNA1.5、1.8Lとライバルとの買取比較
買取相場比較表
メーカー名 | トヨタ | トヨタ | ホンダ | 日産 |
---|---|---|---|---|
車種名 年式 | カローラフィルダー1.5G | カローラフィルダー1.8S | フィットシャトル15X | ウィングロード15M |
新車価格 | 165.2万円 | 192.8万円 | 166.6万円 | 176万円 |
2015年 | 123.0 | 140.0 | 102.0 | 107.0 |
2014年 | 105.0 | 128.0 | 94.0 | 92.0 |
2013年 | 100.0 | 120.0 | 91.0 | 75.0 |
2012年 | 98.0 | 100.0 | 84.0 | 66.0 |
カローラフィルダー 評価が低いハイブリッドステーションワゴン
ハイブリッド車では苦戦する「フィルダー」ですが、NA車では一転します。人気の「フィットシャトル」相手に常に高い相場を維持し、日産「ウィングロード」には大差を付けています。「アクシオ」よりも落ち幅は少ないとも言えます。ハイブリッドよりも広い室内空間は、ワゴンを求めるユーザーには好評で、商用車に見えるエクステリアも、その商用目的で利用されることも多く、相場が良いと言ってもハイブリッド車より割安であるので問題はなさそうです。ただし、買取時に相当荒れているものも多く、相場に届かないことも多くなるようです。
フィットシャトル 変化の少ないNA車は安心?
ハイブリッド同様に今後登場する時期モデルに翻弄されそうな相場ですが、ハイブリッドほどは影響は出ないと思われます。それはNA1.5Lエンジンが改良されても大きくスペックが変わらないという事があるからです。しかい、大量に買取、あるいは下取りされると、一時的には相場が落ち込むことも予想されます。
日産 ウィングロード 働くクルマの乗用車としての価値はは今一つ
2005年からの長いモデルだけに、乗用車としての相場は期待しても無理でしょう。一応相場の上では、新車価格から平均的な落ち方を示していますが、実際の買取現場で、この相場以上に値を付けるのは不可能でしょう。街中でも、商用モデルのADバン意外で同車を見かけることは皆無で、中古車の展示場でも乗用車コーナーには見かけないのでは?バンより装備のいいクルマとして商用に需要があるので、走行距離も多いケースが目立つようです。
オーソドックスなステーションワゴンの今後は厳しい?
セダンとバンがあって初めてワゴンが設定されるというメーカーの都合も、最近では珍しくなっています。そもそもセダンが少なくなっている現状では、この流れは不可能なのでしょう。軽自動車ではキャブオーバー型のワゴン車、スズキの「エブリィワゴン」が似たようなモデルであり、やはり販売は低迷しています。オーソドックスなステーションワゴンの「フィルダー」と「ウィングロード」がどこまで生き延びるのか、スペースと使い勝手のいいとこ取りする「シャトル」がどのように進化していくのか、そして買取り相場にどう影響するのか興味は尽きません。