ハッチバック買取相場比較(オーリス・アクセラスポーツ・インプレッサスポーツ)
トヨタのオーリスは1.5車と1.8L車をラインナップするハッチバックモデルの「オーリス」は、1.5L以下クラスのコンパクトカーに比較して燃費では不利になり、昨今の流れとしては、燃費が最優先される風潮が強く、販売台数では苦戦しているのが実情です。では買取り金額はどうでしょうか。
このような車種に、2.0Lをラインアップするマツダの「アクセラ」、同じくスバルの「インプレッサ」があり、同じ状況のライバルといえるでしょう。そこでこの3台を買取りという観点に絞って比較してみました。
ハッチバック買取相場比較表
車種名/年式 | 新車価格 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 |
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トヨタ オーリス 2012年8月FMC | |||||||
150X | 170.4 | 126.0 | 108.0 | 105.0 | |||
180G | 196.1 | 114.0 | 103.0 | 102.0 | |||
150X | 154.4 | 67.0 | 62.0 | 45.0 | |||
180G | 187.5 | 73.0 | 65.0 | 49.0 | |||
マツダ アクセラスポーツ 2013年11月FMC | |||||||
15S | 176.0 | 146.0 | 143.0 | ||||
20S | 210.0 | 148.0 | 140.0 | ||||
15S | 170.4 | 94.0 | 84.0 | 81.0 | C 71.0 | ||
20S | 208.8 | 120.0 | 77.0 | 80.0 | 76.0 | ||
スバル インプレッサスポーツ 2011年12月FMC | |||||||
16i-L | 163.0 | 131.0 | 117.0 | 111.0 | |||
2.0i-S | 192.0 | 127.0 | 125.0 | 127.0 | |||
インプレッサ 1.5L | 156.0 | 64.0 | 53.0 | 43.0 | |||
2.0i-S | 196.0 | 93.0 | 74.0 | 60.0 |
トヨタ オーリス
どんな車種にも対抗できる多彩なコンパクトカーのラインナップを揃えるネッツ店。そこでの「オーリス」の立ち位置は微妙。それでも買取り価格においては低いことはなく、同価格帯になるコンパクトカー販売台数トップの「アクア」と比較しても、決して低くはないのだ。ただし、前モデルの「オーリス」は「アクセラスポーツ」「インプレッサ」を下回っている。
価格やグレード構成の差もありそうだが、トヨタ車が同クラスのライバルより買取り価格において下回るのはまれなことだが、「オーリス」は現実に低いのである。もちろん、現行モデルが飛躍的に魅力を向上したこともある。1.8Lより1.5Lの相場が良いのはどの車種にも共通の現象で、同じボディならば、より燃費が良く価格が少しでも安いグレードにニーズは集中する。
新車では1.8L車の良さを営業マンが熱く語ってくれるが、中古車ではそんなアシストが望めず、新車ユーザーより経済観念が鋭い中古車ユーザーは迷わず1.5L車の方を選ぶようだ。
マツダ アクセラスポーツ
マツダの新基準である「SKYACTIV」と「鼓動デザイン」を初めて本格的に採用した現行「アクセラ」。セダンよりもハッチバックタイプの「スポーツ」の方が需要があるのは事実。特に現行モデルになってからはクリーンディーゼルの人気は別格で、価格帯も大きく離れるので、今回の比較では触れない。それでも1.5L、2.0Lともに「オーリス」を上回る相場を示している。
ただ、「SKYACTIV」以前の同車は、専門家の間での評価は高かったものの、人気と販売実績は高いとは言えなかった。それだけに、同車の買取り相場が特にいいというよりは、「オーリス」前モデルの相場がクラスの標準より低いということだろう。新車では伸び悩んでいたのに買取り相場がいいのは、現行モデルの人気が一役買っていることも考えられる。
それだけ最近のマツダ車の評判はいい。マツダ車の下取り買取り価格は低いという話は、この「アクセラ」から大きく変わったのかもしれない。
スバル インプレッサ
「インプレッサスポーツ」は2.0Lと1.6Lがあるが、1.6Lが販売の主力になっている。旧モデルでは1.5Lだったのになぜ中途半端な排気量になったのかは疑問だが、他のライバルより余裕があるのは事実。販売台数もそのあたりが評価されたのか順調だ。車両価格が安いのが魅力の一つでもあるので、他の2車より低い相場に見えるが、落ち幅は意外と少ない。
今回は「オーリス」に合わせたグレードの比較を行ったが、「インプレッサスポーツ」の一番人気はやはり4WDである。スペースの関係で表には記載していないが、2010年式でも2.0L、1.5Lともに4WD車は他の2車を完全に上回っている。
「インプレッサスポーツ」の買取り価格が安いとすれば、この4WDではないグレードの評価が低いという事でなのかもしれません。また、高年式の車種では「アイサイト」の有無もスバル車にとって標準装備といっていいので、これからスバル車を購入される方は、4WDとアイサイトは必須となります。
嗜好性の高さは一度乗ると止められない魅力でもある
今回取り上げた3車が実際に購入する際に競合される可能性はそれほど高くないでしょう。このクラスは経済性などの要因よりも趣味性が占める割合が多く、低燃費のコンパクトカーよりも買取り価格が低いとしても、そのために購入をあきらめることはしないでしょう。
コンパクトで使い勝手の良くないハッチバックでありながら、走行性能や居住性がひとクラス上である排気量やボディサイズは、1.5Lとその下のクラスのボディを持つ車種と比べるとその差は大きく、一度所有すると、クラスを落とすことは難しいようです。
それは同価格帯のハイブリッド車にもあてはまります。
今後、このクラスの買取り相場が上がるには、スポーツタイプやSUVなど、1.5Lクラスのコンパクトカーよりも付加価値のある車種である必要がありますが、当面現在所有されている方は我慢が必要となるでしょう。
購入される方は、リセールバリューを考えて、最低でも4WD車の購入をお勧めします。4WDの買取り相場は車種、クラス問わず高い方向に向かっており、今後もその傾向は変わらないと思われます。