軽トールワゴン買取相場比較(MRワゴン・モコ・N-ONE・ムーヴコンテ)
独特のデザインが、他のトールワゴンと差別化され、個性的な車種を求めるユーザーに人気があったはずの同車ですが、このところ販売が低迷しています。「ワゴンR」や「ハスラー」そして「アルト」などの快進撃に比べて、完全に日陰の存在になったようです。万人受けする車種でないだけに、新しく新鮮なイメージの他車種に人気が移りやすい傾向にあります。こうなると、同車を所有するユーザーにとって気になるのは手放す際の買取り価格。そこで同じように個性的なイメージを持つ他社ライバルと比較してみました。
軽トールワゴン買取相場比較表
車種名 | 新車価格 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 |
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スズキ MRワゴン 2011年1月FMC | |||||||
X | 123.2 | 54.0 | 47.0 | 43.0 | 42.0 | 34.0 | 28.0 |
Wit LS | 127.9 | 60.0 | 59.0 | ||||
日産 モコ 2011年2月FMC | |||||||
X | 120.0 | 66.0 | 52.0 | 46.0 | 40.0 | G 29 | 26.0 |
ドルチェX | 128.6 | 73.0 | 66.0 | ||||
ホンダ N-ONE | |||||||
G | 109.5 | 66.0 | 60.0 | 59.0 | |||
プレミアム | 129.5 | 82.0 | 77.0 | 76.0 | |||
ダイハツ ムーブコンテ | |||||||
X | 116.1 | 59.0 | 55.0 | 53.0 | 51.0 | 44.0 | 39.0 |
カスタムX | 125.7 | 73.0 | 68.0 | 66.0 | 64.0 | 56.0 | 48.0 |
スズキ MRワゴン
先代と違って主流のトールワゴンになった現行モデルは、女性以外にも受け入れられるオールマイティなスタイルになりました。それだけに下取り相場も「ワゴンR」と大きな差はないようですが。反面、差別化は薄れたようです。、「Wit」は燃費性能以外を求める新しいユーザーを獲得しつつあり、ありがちな「カスタム系」以上に下取りの評価も上昇するかもしれません。
しかしながら旧型「ワゴンR」をベースとする同車の新車販売の低迷ぶりは発売以来最悪で、OEM供給する日産「モコ」の足元にも及ばず、月販数百台程度。自社生産する軽自動車としてはあまりにも少なすぎます。大人気の「ワゴンR」「ハスラー」「アルト」に販売が集中しているためとも思われますが、この人気のなさが買取り市場へまだ影響を与えてはいませんが、今後の展開では余談を許しません。
もうひとつの懸念は、このような状況になると、各販社の決算期を控えた時期に向け、自社登録の新古車が作られることが予想され、安価グレードの「MRワゴン」が大量に買取り市場に放出されると、一時的にではあっても、相場に影響が出るケースも考えられます。中古車を検討しているユーザーにとっては新車同様の同車を選べるので有難いのですが、同車を所有しているユーザーにとっては迷惑な話です。
日産 モコ
スズキから供給されるOEM車両であることから、基本的に「MRワゴン」と同じ車種なので、買取り相場も違いがないはずです。ただ、日産が扱うOEM車両は、OEM元のスズキブランドの車種よりもおおむね販売台数が多く、OEM車両とは知らない人も多い。同じクルマで日産とスズキのバッジどちらを選ぶかとなると、大半の方が日産の方を選ぶでしょう。買取り価格に僅かな差があるとすれば、そのブランド力ということでしょう。日産製の登録車「セレナ」がスズキに「ランディ」としてOEM供給された場合の逆ということです。
ホンダ N-ONE
まだ下取りに出されるケースも少ないが、軽トールワゴン全体の相場を反映し、満足のいく価格が提示されるはず。ターボ車のツアラーと4WDは人気が高く、まだ台数も少ないので、相場以上の価格も期待できる。さらに上級装備のプレミアムも車両価格の差以上に、付加価値があり、シリーズ全体での比率が高いらしいが、中古車でも他車との差別化があり、今では他車にも良く見かけられるツートンカラーも、すでに多く販売されており、カラフルなボディだけで中古車の購買層を引き付けています。ただし、ターボで上級曽比のプレミアク・ツアラー、しかも4WDでツートンカラーだと、コンパクトカーでも上級グレードが買える車両価格のため、中古車でも売りずらいでしょう。
さらにホンダでは「MRワゴン」の競合車種になりそうな「N-/(スラッシュ)」が発売され、独自のデザインやコンセプトに人気が集まっており、販売も絶好調です。このようなヒット車種が登場すると、他の車種の販売が急速に落ち込むのがホンダの体質。すでに「N-ワゴン」の登場以来、販売が激減しており、新車販売においては「MRワゴン」同様に、「N-ONE」が忘れ去られている状況です。今後、「N-/(スラッシュ)」が買取り市場に登場すると、「N-ONE」の買取り価格にも影響が出る可能性が十分にあります。
ダイハツ ムーブコンテ
最近では低燃費の「ミライース」やトールワゴンの「ムーブ」「トッポ」そして「ウェイク」など、話題の新機種に隠れてやや地味な印象の「ムーブコンテ」ですが、若い女性を中心に根強い人気を持っています。買い取り価格にもそれは表れており、ベース車である「ムーブ」と遜色なく、「MRワゴン」より高い相場になっています。ベースが4代目の「ムーブ」と考えるとこれは大検討と言えるでしょう。
トールワゴンは欲しいが、曲線基調の「ムーブ」のスタイルに抵抗のある人は意外に多く、小さなこどもがいない人なら、前席を高級感のあるゆったりとしたシートにしている点は評価が高い。絶対的な台数自体が「ムーブ」より少ないので、程度の良好なクルマは相場より高値も可能でしょう。4WD、スマアシは新車価格の差以上に目立つような価格差はないようです。