高級プレミアムミニバン買取相場比較(エスティマ・オデッセイ・エクシーガ・MPV)
2015/02/28
2006年に発売され、モデルチェンジされずにいる「エスティマ」。ホンダの「オデッセイ」とともに一時代を築いた同車も、昨今のミニバンブームからは完全に距離を置き、高級プレミアムミニバンとして継続販売し続けています。
「オデッセイ」はモデルチェンジされましたが、「エスティマ」シリーズは現行モデルのまま、しかも今モデルにて終了されそうな状況ですが、販売成績では意外としぶとく健闘していると言っていいでしょう。このクラスの個性的なミニバンはライバルも多いが、ホンダの「オデッセイ」以外は、いずれも長い期間モデルチェンジされずに販売されており、それだけに現行車種のユーザーも非常に多いはず。では買取り相場はどうなのでしょう。「エスティマ/エスティマハイブリッド」を中心に、そのライバルたちと比較してみました。
高級プレミアムミニバン買取相場比較表
車種名 | 新車価格 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 |
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トヨタ エスティマ | |||||||
2.4アエラス | 286.6 | 228.0 | 210.0 | 203.0 | 180.0 | 154.0 | 120.0 |
3.5G | 351.7 | 179.0 | 165.0 | 152.0 | 135.0 | 123.0 | 110.0 |
ハイブリッド X | 360.9 | 271.0 | 244.0 | 261.0 | 224.0 | 202.0 | 178.0 |
ホンダ オデッセイ 2013年11月FMC | |||||||
G | 268.4 | 190.0 | 176.0 | 146.0 | 113.0 | 98.0 | 83.0 |
アブソルート | 280.9 | 226.0 | 211.0 | 147.0 | 145.0 | 125.0 | 109.0 |
スバル エクシーガ | |||||||
2.5i | 230.0 | 167.0 | 143.0 | 134.0 | 111.0 | 105.0 | 96.0 |
2.0GTアイサイト | 272.0 | 202.0 | 175.0 | 170.0 | 145.0 | 125.0 | 120.0 |
マツダ MPV | |||||||
23S | 257.1 | 171.0 | 157.0 | 147.0 | 133.0 | 105.0 | 97.0 |
トヨタ エスティマ/エスティマハイブリッド
主力のミニバンに人気を奪われた格好の新車市場での「エスティマ」ではあるが、中古車市場での人気は健在だ。スライドドアなどの実用的な装備もありながら、スタイリッシュなデザインが他のミニバンとの差別化に成功している。2WD、4WDに大きな差は無く、差があるとすれば低年式になるにつれ、2.4Lが3.5Lを上回りつつあること。また、「アエラス」は人気だが、年式が新しくなるにつれ台数自体が多くなり、標準車の方が珍しい状況になった、ややダブつき気味なのが気になる。
さすがにハイブリッドは高い相場を維持しており、同価格帯の3.5Lを圧倒的に上回る。2.4Lに比較して割高な為、新車では手を出しにくいが、価格差が接近する中古車市場では需要が多い。同社のオーナーは安心して買取りや下取りに出せるでしょう。
ホンダ オデッセイ
車高の低いスタイリッシュなミニバンは、ひところのブームが去ってみるとあまり市場で評価されてない。旧型が中心の中古車市場でも3列シートのミニバンを求めるなら、「ステップワゴン」タイプのミニバンだろう。「オデッセイ」タイプをあえて選ぶ人は少ない。「オデッセイ」の名前を聞いて、現行モデルや前モデルをすぐ思い浮かべられる人も少ない。2011年式だと同価格帯の「ステップワゴンGLパッケージ」と比較しても10~20万円の差がある。それでも、販売台数も多いエアロパッケージや、人気のある「アブソルート」は各グレードの中では、相場も比較的高いといえるだろう。
現行モデルは、新車販売でこそ前モデルよりも順調な販売成績と言えるが、モデルチェンジされていない「エスティマ」以下の販売台数という状況では、今後の買取り相場はあまり期待できない。現在では、やはりラインナップにハイブリッドなどの新機構が盛り込まれないと、シリーズ全体の人気にも影響するようだ。
スバル エクシーガ
新車販売ではミニバンブームに乗り切れない同車だが、下取り相場では決して悪い相場ではないのがわかる。近年の流れとして、運転支援システムの装備はこのクラスで標準化されつつあり、早くから装備される同社の「アイサイト」の評価は高い。中古車の購入者もスバル車なら必ず「アイサイト」の有無を確認するだろう。
買取りの現場での問題は、「エクシーガ」の中古車市場での需要が少ないこと。ミニバンを求める中古車ユーザーに「エクシーガ」を進めても「?」という反応が返ってくる。ミニバンとしての知名度もなく、ミニバンに見えないスタイルというのがネックになってしまう。スタイリッシュというわけでもないので、「是非買い取りたい」という気にさせないクルマだ。スバルの品質や性能に高い相場が付くが、もう一声の期待に応え辛い車種である。
マツダ MPV
存在自体が忘れ去られそうなぐらい販売台数が少ない「MPV」だが、新車販売は不振でも知名度は高い。早くから高級ミニバンとして販売していた結果だろう。そもそもミニバンという言葉を日本に持ち込んだのは同車だったはず。 下取り相場は低いと思いきや、以外に健闘していて、同年式のトヨタの「エスティマ」と変わらない相場だ。もっとも、「エスティマ」がかつてほど人気がないということもあるが、「MPV」よりも売れているので、もっと差がついていてもおかしくなかった。
評価が大きく変わるのが2010年のマイナーチェンジ以降。ミッションが変更され、グレード体系も変わって現在の姿になる。代わりにターボモデルが消滅している。どうしても5ナンバーサイズで2.0Lのミニバンの方が主流になっているので、新車販売においては、割高で大柄な「MPV」は敬遠されがちだが、中古車市場では装備も充実し、一クラス上の雰囲気と動力性能が評価されているようだ。
値引きの大きい車種ではあり、下取りが安いと言われるマツダ製高額車種の代表だが、この買取り相場ならオーナーから文句は出ないでしょう。