低燃費コンパクトカー買取相場比較(ヴィッツ・ノート・フィット・デミオ)
2015/06/23
軽自動車とならんで、低燃費のコンパクトカーの人気は根強いものがあります。軽自動車ではちょっと、でも大きくて不経済なクルマも問題外。そんな堅実な人々をひきつけるコンパクトカーは、一度役目を終えた後のリセースバリューはどうなんでしょうか。次のクルマに代替したり、処分する時に少しでも高く下取りもしくは買い取ってもらえるのも、クルマ選びの重要なポイントとなる。クルマに裂く予算が限られるコンパクトカーユーザーには、切実な問題です。
そこで、日本国内においてコンパクトカーを代表するトヨタの「ヴィッツ」と、そのライバルを買取りという基準で比較してみました。
低燃費コンパクトカー買取相場比較表
メーカー・車名 | 新車価格 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 |
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トヨタ ヴィッツ 2010年12月FMC | |||||||
1.0F | 113.8 | 67.0 | 56.0 | 54.0 | 47.0 | 39.0 | 24.0 |
1.3F 4WD | 140.8 | 81.0 | 73.0 | 72.0 | 53.0 | 54.0 | 45.0 |
日産 ノート 2012年9月FMC | |||||||
S | 119.0 | 66.0 | 68.0 | 59.0 | |||
S DIGーS | 138.0 | 68.0 | 70.0 | 62.0 | |||
ホンダ フィット 2013年9月FMC | |||||||
13G | 120.4 | 96.0 | 69.0 | 68.0 | 55.0 | 45.0 | 37.0 |
13G 4WD | 138.4 | 108.0 | 77.0 | 64.0 | 64.0 | 54.0 | 46.0 |
マツダ デミオ 2014年9月FMC | |||||||
13C | 125.0 | 87.0 | 57.0 | 50.0 | 40.0 | 34.0 | 28.0 |
13C 4WD | 143.0 | 89.0 | 68.0 | 59.0 | 48.0 | 42.0 | 35.0 |
トヨタ ヴィッツ
トヨタ車の中ではあまり買取り価格が高い車種ではないのが「ヴィッツ」。これがこのクラスの平均と言えるのだが、他社ライバルとの比較では低いと言わざるを得ない。特に、大人気の「フィット」や現行モデルの「ノート」「デミオ」のように、低燃費に独自の技術を盛り込むなど、セールスポイントのある車種には部が悪い。それでも1.0L車や4WD車は比較的いいほうで、年式が遡るほどその傾向ははっきりする。
「ヴィッツ」の問題は、同じトヨタ陣営に多くのライバルが存在すること。低燃費のコンパクトカーと言えば「アクア」だが、新車では価格差でバッティングしなくても、中古車ではその差が接近するため、並んで展示していれば比較される。そして、チャネルの垣根が取れるため、「パッソ」や「ポルテ」「ラクティス」そして「カローラ」も。
排気量だけで3タイプと幅広いバリエーションを持つ「ヴィッツ」だが、各排気量とも大きな差はないが、1.0Lという排気量で、「ヴィッツ」ほど売れている車種は少ない。その意味ではこれが「ヴィッツ」の特徴になり、4WDはコンパクトカーであってもファミリーカーには必須だ。
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日産 ノート
現行モデルとなってからは、スーパチャージャー装備の「DIG-S」が人気の中心と見られているが、買取り相場を見てみると、スーパーチャージャー非装備車との差は、意外と少ない。「DIG-S」が1.5L並みのスペックを誇っていたとしても、1.3Lクラスのコンパクトカーを希望するユーザーにとっては不必要なものであり、「ノート」の室内の広さなどが気にッタなら、通常エンジンの1.2Lで十分。その分安価の方がいいと、経済観念が新車ユーザーよりシビアな中古車ユーザーに判断されているのか。ひょっとすると、新車でもそういった傾向なのかも知れない。
モデル自体にはまだ競争力があり、中古車市場でも現行モデルは相場を維持しており、「ライダー」「アクシス」「NISMO」そして「メダリスト」など、付加価値モデルは人気がある。反面、基本グレードの存在感が薄れているという問題もある。
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ホンダ フィット
ハイブリッド車による低燃費で人気をはくしている「フィット」だが、大ヒットの理由として通常エンジンの1.3L車の人気もあった。燃費がより良いとはいえ、価格差を考えると、通常エンジン車としても燃費のいい1.3L車を選択するユーザーが割合的に多い車種でもある。これは現行モデルにかかわらず、旧お出るにも言えることで、先に通常エンジンでそのパッケージングを始めとする使い勝手などで、「フィット」のクルマ自体がコンパクトカー市場に人気と信頼を勝ち取っていたからであろう。ハイブリッド車の優位点はこれらの評価にプラスされたものである。
現行モデルはハイブリッドを中心に相変わらずの人気で、ガソリン車も高い買取り相場を維持している。懸念材料としては、相次ぐハイブリッド車のリコール問題。ガソリン車は街頭しないケースがほとんどだが、ホンダ製コンパクトカーに対するイメージはすこぶる悪い。送球に問題を解決して信頼を取り戻さないと、せっかく長い年月をかけて築き上げた「フィット」というブランドが、あっという間に音を立てて崩れてしまう。
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マツダ デミオ
マツダのクルマはリセールバリューが低いというのは昔話しになりつつある。特に「SKYACTIV」以降は別物になりつある。「SKYACTIV」技術を本格的に採用した旧「デミオ」はその最初の車種だ。モデル自体の評価も高かったが、これと言ったセールスポイントがなくセールスも低迷していたが、マイナーチェンジを機に「SKYACTIV」技術を各部に採用すたことで、燃費を向上させ一気に話題となった。買取り相場に反映するのは現行モデルになってから。現行モデルはその「SKYACTIV」をフル採用し、なおかつディーゼルエンジンも設定し、旧型以上に人気が出るのは確実だ。
買取り価格は現行モデルと旧型にはかなり大きな差があり、旧型は「ヴィッツ」以下である。現行モデルの相場はまだ出きっていないが、販売台数の7割りを占め、未だに納期のかかっているディーゼル車は、「デミオ」では初めてのケースになるが、高い水準で取引されるだろう。反面、ディーゼル車に比べて人気の低いガソリン車は、そのバランスの良さがディーゼル車以上に評価が非常に高いのにかかわらず、販売が伸び悩み、値引きが拡大しているのが気がかりだ。
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