ミドルサイズセダン買取相場比較(アリオン/プレミオ・シルフィ・アクセラセダン・インプレッサG4)
2015/02/23
一時期に比べて4ドアセダンの需要は冷え込んでいる中、トヨタの「アリオン/プレミオ」は、目立たない存在ながらも、現行モデルは2007年の発売から長期にわたり安定した販売を続けている。「アリオン」はそのスポーティーなイメージから個人ユーザーの比率も高く「プレミオ」より販売台数も多い。2.0Lと1.8Lも併売する数多いラインナップが特徴。
人気のハッチバックやワンボックスより新車販売では下回る4ドアセダンだが、買取り価格はどうなっているのか気になるところだ。そこで「アリオン/プレミオ」と、競合するライバル達とを買取り価格という側面から比較してみました。
買取相場比較表
メーカー・車名 | 新車価格 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
トヨタ アリオン | |||||||
A15 | 160.9 | 119.0 | 110.0 | 105.0 | 99.0 | 91.0 | 80.0 |
A18 | 178.5 | 124.0 | 109.0 | 98.0 | 69.0 | 69.0 | 56.0 |
日産 シルフィ | 2012年12月FMC | ||||||
G | 227.6 | 117.0 | 107.0 | 101.0 | |||
S | 184.5 | 95.0 | 86.0 | 80.0 | |||
ブルーバードシルフィ | |||||||
15S | 175.5 | 87.0 | 75.0 | 58.0 | 54.0 | ||
20G | 225.0 | 72.0 | 62.0 | 47.0 | 43.0 | ||
マツダ アクセラセダン | 2013年12月FMC | ||||||
15C | 183.0 | 127.0 | |||||
ハイブリッドS | 226.0 | 197.0 | |||||
15C | 158.0 | 104.0 | 93.0 | 65.0 | 72.0 | 40.0 | |
20C | 180.0 | 101.0 | 89.0 | 81.0 | 62.0 | 43.0 | |
スバル インプレッサG4 | 2011年12月FMC | ||||||
1.6i | 148.0 | 93.0 | 79.0 | 60.0 | 70.0 | ||
2.0i | 177.0 | 120.0 | 106.0 | 92.0 | 96.0 | ||
インプレッサ アネシス | |||||||
1.5i | 150.0 | 33.0 | 23.0 | 5.0 | |||
2.0i | 183.0 | 76.0 | 60.0 | 49.0 |
トヨタ アリオン/プレミオ
2007年発売の現行モデルのライナップの人気度合は、そのまま買取り相場に反映しており、やはり1.5L車がもっとも買取り価格の落ちが少ない。当初こそ車両価格の差分は差がある1.8L車と2.0L車だが、2012年式あたりでは価格が逆転し1.5L車の方が高いまま推移し、その後は大きな差となっている。
1.8L車の価格が大きく変動したのは2010年式の前後で、何があったかというと、2010年のマイナーチェンジが原因している。「アリオン/プレミオ」ともに精悍な表情と、低重心でワイドな構えを表現したエクステリアに意匠変更、1.8L車にもバルブマチック付エンジンを搭載し燃費が向上した。このことで評価が上がり、新車の販売も上向き、マイナーチェンジ以降の買取相場も向上している。代わりに、マイナーチェンジ前の前期モデルの相場が下がることになる。
1.5L車はマイナーチェンジの影響はほとんどなく、年度落ちによる価格の変動も極めて少ない。ライバルと比較してもそれは顕著で、2007年から現行モデルとして、基本的なデザインが変わらないのも中古車販売において、年式を問わず、程度の良いものは意外に高い買取り価格が期待できる。特に使用状態が荒くなりがちな法人ユーザーが使用した車両が多く市場に出ている為、個人仕様の程度の良いものが少ないということもある。
日産 シルフィ
全体的に「アリオン/プレミオ」より低い買取り相場だ。現行モデルの「シルフィ」はそれでもわずかな差で済むが、先代モデルとなる「ブルーバードシルフィ」では、かなりの差が出てしまう。1.5L車の安価なグレードほどその差が大きいようだ。この「ブルーバードシルフィ」の2005年発表当時には、想定ユーザーは主に40代の女性とされ、家庭での車選びで「発言力」の強い40代の女性に受けるよう、高級感のあるデザインの内外装と、シーマ以上の脚部スペースをもった後部座席など室内の広さを重視した造りを目指したモデルだが、実際には地味な外観が女性には受け入れられなかったようで、法人車両としてのイメージが強く、今でも評価は低い。
一転、 2012年登場の現行モデルは、海外での販売が主体となったためボディは3ナンバーサイズになり、日本市場での想定ユーザーは60代以上の男性とされたが、その想定したユーザーにとっては車両価格以外に高級感は少なく、低燃費といのでもない1.8Lという中途半端なモデルになってしまった。月販台数は600台という少ない目標のクルマのためと、まだ新しいモデルのため、買取り実例も少なく相場も安定していない。今後はどうなるのかわからないが、買取り価格が良いクルマとはならないだろう。
マツダ アクセラ
最近のマツダ車の評判はいいのだが、いわゆるSKYACTIV以前は、あまりいい買取り相場とは言えない。それでも「アクセラ」は、その走行性能等が高く評価され、一定の人気があった。しかし、ほとんどはハッチバックタイプの「アクセラスポーツ」であり、セダンの人気はあまりなかった。現行モデルではSKYACTIV技術のフル採用で話題性もあって、新車販売が順調なこともあり、買取り相場もある程度は維持出来ているようだ。
先代モデルの買取り相場は日産「ブルーバードシルフィ」とほぼ同じ水準。つまり、トヨタの「アリオン/プレミオ」には及ばない。 2.0Lより1.5Lの方が高めだが、年式が古くなると差がなくなるのが、「アリオン/プレミオ」と違うところだ。
スバル インプレッサG4/インプレッサアネシス
独自のクルマ造りで、根強いファンを持つスバル車であるが、2WDの4ドアセダンは、そのスバルらしさは薄く、買取り相場にも特別な意味合いはない。2.0L車はかなりいい価格を維持しているが、「G4」はまだしも、先代の「アネシス」は不人気車としての烙印を押されているようだ。車両価格の低さを考慮しても低すぎる。やはりスバル車は4WDでないと、買い取る側も渋くなりがちだ。
インプレッサG4の買取相場と値引き交渉のポイント 2015-02-12